- 目次 -
- CASE1:無収入だと審査に落ちやすい?
- CASE2:再審査の申し込みは落ちる?
- CASE3:家賃を滞納すると信用情報が傷つく?
- CASE4:無職は実は受かりやすい?
- CASE5:国際ブランドはMastercardが狙い目?
- CASE6:消費者金融を利用したらカードは二度と作れなくなる?
- CASE7:クレヒス作りならS5で十分?
- CASE8:S5なんてそもそもありえない?
- CASE9:初めてのクレカは楽天一択?
- CASE10:楽天カードの審査は適当?
- CASE11:カードを作ったあとは審査をしてない?
- CASE12:増額申請が通らないときは新規にカードを作るのが最善?
- CASE13:審査の最優先事項は信用情報?
- CASE14:機会審査ではクレヒスは見ない?
- CASE15:店頭申込は審査に受かりやすい?
- CASE16:可決は早いのに、否決が遅いのはなぜ?
- CASE17:多重申込は意外と弾かれない?
- CASE18:ライフカードは強い味方?
- CASE19:50歳を超えてスーパーホワイトは通らない?
- CASE20:デビットカードにも審査がある?
CASE1:無収入だと審査に落ちやすい?
クレジットカードは、様々な属性(収入や職業など)をもとに審査を行い、可決or否決を決めます。確かに、無収入は審査にネガティブな影響を与えます。しかし、無収入の専業主婦でもクレジットカードは持てます。これは配偶者の属性を頼りにするからです。つまり、無収入でも配偶者など生計を一緒にする存在がいれば、クレジットカードを持てる可能性は出てくるというわけです。同様に、学生は両親の属性を頼りにします。入会条件に「本人に安定した収入があること」「年収○○○万円以上」などの記載がなければ、本人が無収入でもクレジットカードを作れる可能性はあるので、無収入だから審査に受からないというのは間違っています。
CASE2:再審査の申し込みは落ちる?
“再突撃”は、以前審査に落ちて、再度審査の申し込みをしたということなので、オリコカードの審査に2回以上落ちたことがあると推測できます。マイナス情報をいつまでも持っている、というよりは、前回の申し込み時から属性が改善されていなかったことが審査落ちの原因だと推測できます。属性に変化がなくても同じカードの審査に受かることは稀にありますが、オリコカードの場合はそうではなかったということでしょう。発行会社によって対応が異なりますが、例えば、過去に返済を踏み倒したり、現在借入がある場合は、その状態が改善されてから数年間は審査に不利な状態が続くことになります。
CASE3:家賃を滞納すると信用情報が傷つく?
信用情報に傷がつくのは、基本的にクレジットに関わる契約で問題を起こしたときです。なので、賃貸契約において保証会社を利用している場合、信販系の保証会社でなければ、家賃滞納をしても信用情報に傷がつくことはありません。だからと言って、平気で家賃を滞納するのはよくありません。滞納癖がついてしまうと、クレジットカードの返済でも同じ事を起こす可能性があるので、金銭に関わることは何事も計画性が求められます。
CASE4:無職は実は受かりやすい?
結論からいえば、います。ただし、無職でクレジットカードを持つにはある条件を満たす必要があります。まず、同一生計者がいること。例えば、無職の学生がクレジットカードを持てるのは、実家暮らし・親と同居で、世帯収入が多く、返済に困らないと判断されるためです。専業主婦も配偶者の属性を頼りにするので、同じことがいえます。派遣やアルバイトでも、実家暮らし・親と同居で世帯収入が多ければ、審査に通る可能性はありますが、一人暮らしで生活がカツカツな状態であったりすると、審査に通らない可能性が出てきてしまいます。派遣やアルバイトは安定した収入があるとは判断されにくいので、一人暮らしなどのマイナス要素が意外と響いてきます。ただし、無職そのものが審査にプラスになることはありません。
CASE5:国際ブランドはMastercardが狙い目?
ヤフーカード(現PayPayカード)は特典に力を入れているので、どケチと言われる理由は筆者にはよくわかりませんVISA、Mastercard、JCBの3つの国際ブランドから選択できますが、審査難易度は、国際ブランドによって決まるのではなく、カードの発行会社によって決まります。ただし、「VISA・Mastercardは即日発行可能、JCBは2〜3営業日内に発行」などと記載されている場合は、VISA・Mastercardのほうが簡易的に審査が行われていると判断できます。インセンとは、インセンティブ(報奨金)のことだと思いますが、Mastercardからのインセンティブが潤沢といった情報は耳にしたことがありませんので、無関係でしょう。
CASE6:消費者金融を利用したらカードは二度と作れなくなる?
現時点で消費者金融から借り入れがある場合は、審査に大きなマイナス要素を与えます。ただし、消費者金融から過去に借り入れがあった場合でも、完済すれば完済日から数えて5年で信用情報機関の記録が抹消されますので、その後であれば、クレジットカードを作れます。この方の場合、飛ばしている=貸倒しているため、状況が少し異なります。この場合、「時効援用」とよばれる借金を返済することができないことを伝える制度を用いることで、5年間は信用情報機関に記録が残りますが、早期に時効援用制度を用いれば、最短5年でクレジットカードを作れる可能性が出てきます。結果的に銀行系のカードの審査に通っていることを考えると、属性がドン底まで落ちても復活できることを示した形になるのではないでしょうか。
CASE7:クレヒス作りならS5で十分?
Sとはショッピング枠、5は5万円のことなので、S5はショッピング枠が5万円という意味です。属性が十分でないとショッピング枠が大きくとれない場合があるのは事実です。しかし、このコメントのように、少ないショッピング枠を駆使することで、半年程度でクレヒス(クレジットヒストリー)を構築し、新しいカードで十分なショッピング枠を確保することが可能になるので、ショッピング枠の増額を望む方は、増額申請ばかり考えるのではなく、まずはクレヒスを構築するためにこのような使い方をしていくことが望まれます。非常に参考になるアドバイスです。
CASE8:S5なんてそもそもありえない?
信用情報機関に記録される「異動」は、過去に延滞や遅延、債務整理、代位弁済、強制解約といった、審査にマイナスな影響を与える事実があったことを示す言葉です。異動情報あり、かつ、無職でカードを発行してもらえたのは、奇跡に近いのではないでしょうか。通常、このような属性では審査に落ちる可能性が非常に高いです。無職ということなので、実家暮らしで世帯収入がそれなりにあったことなどが評価されたのかもしれません。できれば、どのカードの審査に通ったのか書いてもらいたかったところですが、現実的にS5はありえます。
CASE9:初めてのクレカは楽天一択?
決してそんなことはありません。審査が甘いというイメージが強かった楽天カードは、ここ2〜3年で審査をより厳正に行うようになってきて、以前よりも審査に落ちる方を多く見かけるようになりました。どのカード会社も“審査が甘い”というイメージを与えたくないと考えているため、年によっては審査を厳しくすることがあります。前年の営業利益などが審査に影響を与える可能性が高いです。カード会社が最も恐れているのは、返済を踏み倒されることなので、属性が十分でない方を返済能力に欠けると判断し、審査に落とします。楽天カードも例外ではありません。
CASE10:楽天カードの審査は適当?
過去に3回の申し込み履歴があるということは、最低でも1年半はかかったということですよね。過去2回落ちた理由が“収入”であれば、3回目の申し込みで突如、ショッピング枠100万円で審査に通ったなら確かに謎です。しかし、過去に金融事故を起こし、その記録が消えたのをきっかけとし、現在は安定した収入を得ているのであれば、ショッピング枠100万円であっても不思議ではありません。それでも、楽天カードは審査が甘くなったり、厳しくなったりと、基準がいまいちわからないカードであることに変わりありません。あえてそんなカードを選ぶ理由はないのかもしれません。
CASE11:カードを作ったあとは審査をしてない?
まず、カード会社は個人情報の開示はできません。信用情報機関に照会する形で、共有された信用情報をチェックすることができます。審査申込時とカードの更新時(途上与信)に照会しますので、“3ヶ月に1回ぐらい密かに審査している”というコメントに信憑性はないでしょう。筆者の場合、入会から1年後に申請してもいないのに増額のお知らせが勝手にハガキで送られてきたことが何度かあるので、信用情報機関への照会までとはいかないものの、社内で直近1年間のクレジット履歴をチェックするような作業はしていると推測できます。
CASE12:増額申請が通らないときは新規にカードを作るのが最善?
このコメント、事実であればかなり興味深いです。ただし、信憑性は低いかもしれません。というのは、カードの同時申し込みはカード会社から嫌われる傾向にあること、また、カード申し込みの記録は6ヶ月間残りますので、前回申し込みから半年以内に尼金(Amazonゴールドカード)を申し込んで審査に通っているという点で信憑性に欠けるためです。メインカードの増額申請がなかなか通らないときにこういった手を使うのはありかもしれませんが、多重申込は推奨できないので、参考にしないほうがいいでしょう。
CASE13:審査の最優先事項は信用情報?
これは全く根拠がないので参考にしないでください。そもそも、クレヒスは信用情報の一つとして考えられているので、クレヒスが構築できていないと信用情報の全体的な評価アップにはつながってきません。また、職業や収入も大事です。例えば、自営業という職業は、申告すれば誰でもなれるもので、低所得層と高所得層に二極化しており、現状のスコアリングシステムでは職業としての自営業はスコアが低いです。そのため、過去にクレヒスがしっかり構築されており、信用情報に全く問題がなくても、自営業という理由だけで審査で不利になることがあります。
CASE14:機会審査ではクレヒスは見ない?
これは大きな間違いです。筆者の経験ですが、機会審査のカードに申し込んだあとに信用情報開示をしたところ、申し込みの2分後には照会した記録があったため、機会審査でも信用情報をしっかりと見ていることになります。むしろ、機会審査では申込者の情報の整合性を確かめる意味を込めて、信用情報を照会しなければならないはずです。
CASE15:店頭申込は審査に受かりやすい?
これはカード会社によります。というのは、カード会社の中にはアルバイトの勧誘員に審査結果を委ねるところもあるからです。筆者も最初は信じられなかったのですが、本当にあるようです。勧誘員が属性や信用情報に問題がないと判断すれば、審査通過となるわけですから、ネット申し込みによる機会審査で否決になっていた可能性がある属性の方をノルマやボーナス欲しさに審査に通すことはあり得るかもしれません。しかし、必ずマニュアルがあるはずなので、アルバイトならそれに従うのが一般的でしょう。
CASE16:可決は早いのに、否決が遅いのはなぜ?
筆者も否決の際は連絡が遅いと感じていました。まず、APとは何かについてですが、信用情報の開示をしたときに記されている記号のことで、CICの場合、「A」はお客様の事情でお約束の日に入金がなかった(未入金)、「P」は請求額の一部が入金された、という意味で、どちらも審査にネガティブな印象を与えることになります。「A」もしくは「P」が1〜2つでもあると、その事実を審査員が確認したのち、属性や他の信用情報をチェックして審査の可否を判断していくことになるので、通常よりも審査が遅くなる傾向があります。結局のところ、審査に通るか通らないかはカード会社に委ねられるのです。
CASE17:多重申込は意外と弾かれない?
信憑性が低いので参考にしないほうがいいでしょう。例えば、JCBゴールドは年収300万円台でも通るゴールドカードと言われていますが、28歳フリーターで年収300万円であることを考慮すると、与信枠(一個人に与えられる利用可能枠)の関係から、全てのカードの審査に通るとはどうしても思えないからです。たとえ、消費者金融からの借り入れがなくても、この方の属性でこれほど多くのカードの審査に短期間で通ることはまずないです。カード会社は基本的に多重申込を嫌うので、本当に作りたいカードがあるのであれば、その一つに絞ったほうがいいです。
CASE18:ライフカードは強い味方?
「喪明け」は、過去に金融事故を起こしブラックリストに入り(喪中)、5〜10年後に解放されたことを表現する言葉で、2ch界隈でよく使われます。喪明け直後は、基本的に審査が甘いクレジットカードを狙ったほうがいいので、ライフカードに狙いを定めたのは正解だったと思います。“例の有料ライフ”とは、年会費無料のライフカードに申し込み、否決を伝えるメールで招待される年会費有料(5,000円)のライフカードのことで、年会費を多くとる代わりに、審査を甘くする傾向があるため、多くの方の受け口となっています。こうした事実があることを考えると、ライフカードは多くの方の味方になる存在だといえるでしょう。ただし、全く審査を行っていないわけではないので、その点は普通のクレジットカード会社と何ら変わりありません。
CASE19:50歳を超えてスーパーホワイトは通らない?
現代の若者は、若い頃からカードを持つことを考えますが、50代の方はカードがなくても特段不便に感じてこなかったため、40代・50代でクレジットカードを作ったことがない層は一定数います。このようにクレジットヒストリーがない方を「スーパーホワイト」と表現します。スーパーホワイトは不利と思うかもしれませんが、実はそうでもないです。例えば、この方の場合、障害者年金は安定した収入と見なされますので、消費者金融からの借り入れを解消できれば、今後、カードを作れる可能性は出てきます。消費者金融からの借り入れは少額でも審査にネガティブな影響を与えることになるので、返済できるのであれば計画的に返済を、返済できそうにない場合は時効援用や債務整理などを検討すべきです。クレヒスを構築するために、スマホの割賦契約や家電の購入でショッピングローンを組むのも一つの手です。また、次回カードに申し込む際は半年開けてからにしましょう。
CASE20:デビットカードにも審査がある?
デビットカードは、銀行口座が必要になるため、反社会的勢力の方や過去に犯罪に銀行口座が使用された場合は審査に落ちると言われています。それ以外であれば、基本的に審査なしで作ることができます。実際に、デビットカードの申込画面をみてみると、「審査なし」「審査はありません」などと明記されていますので、このような記載があれば、安心して申し込むことができるでしょう。ただし、本人確認がとれなかった、住所がない方はデビットカードを発行できない可能性があるので、注意しなければなりません。