同じクレジットカードをずっと使い続けることはありません。その理由は、クレジットカードには有効期限があり、ずっと同じカードを使いたくても自動的に新しいカードが配送されてきて、古いカードが使えなくなるからです。
そもそも、同じ券種を使い続けたいと思う方も少ないのではないでしょうか。還元率が改悪されれば、より還元率の良いカードに乗り換えようと思うはずです。
いずれにせよ、新しいクレジットカードに変更する際に注意してもらいたいのが、変更の前後ですべきことがたくさんあることです。変更の前後にすべきことを優先度別に紹介していきますので、優先度の高いものから手続きを行っていきましょう。
- 目次 -
- クレジットカードは数年ごとに必ず変更するもの
- 新しいクレジットカードに変更する“前”にやるべきこと
- 新しいカードが届くまで廃棄しない(優先度★★★)
- 勤務先が変わる前にカードに申し込む(優先度★★★)
- 貯まったポイントを使い切る(優先度★★★)
- 支払い状況を確認する(優先度★★☆)
- 電子マネーを使い切る(優先度★★☆)
- 家族カードの有無を確認する(優先度★★☆)
- 新しいクレジットカードに変更した“後”にやるべきこと
- 自動引き落とし先のカード情報を変更する(優先度★★★)
- ネットショップのカード情報を変更する(優先度★★★)
- 月額サービスのカード情報を変更する(優先度★★☆)
- 各種決済サービスの設定をしなおす(優先度★★☆)
- 必要・不要なカードを整理する(優先度★☆☆)
- クレジットカードを変更するメリットとは?
- 使わないクレジットカードの保管方法
- 不要になったクレジットカードの廃棄方法
クレジットカードは数年ごとに必ず変更するもの
クレジットカードの有効期限は、3〜5年の間で設定されることが多いです。有効期限の日数の設定の仕方は、カード会社によって異なりますし、人それぞれで異なることもあります。短いと1年程度しか設定されない場合もありますし、長いと5年以上に設定される場合もあります。
共通しているのは、クレジットカードには有効期限が“必ず”設定されていることです。なぜ有効期限を設定するのかというと不正利用を対策するためです。
カード会社は不正利用への対策を強化していますが、クレジットカードを悪用する犯罪集団は後を絶たず、いたちごっこのような状態が続いています。犯罪集団は常にクレジットカードの穴を探し、カード会社は穴のないクレジットカードを作るのに躍起になっているのが現状です。
カードの脆弱性が見つかれば、その脆弱性を改善させるために新しいカードが登場します。その一つの事例として、磁気カードからICカードへの移行したことが挙げられます。ICチップの中にカード情報を集約させることで情報漏えいと不正利用の対策に役立っています。
カードに有効期限を設定することで、数年に1度のスパンでカードを強制的に新しくすることができ、セキュリティーが強化されたカードが顧客全員の手元に確実に渡るようになります。
また、有効期限は老朽化対策の一面でも役立っています。レジの年式が古いとICチップがついたクレジットカードでも読み取り端末にスライドさせてカード情報を読み取らせますが、カードはスライドされるたびに傷がつき、劣化していきます。傷がつくことで見た目的にも古く見えるようになります。
磁気部分の劣化によってカード情報が読み取りにくくなるなどのデメリットも生じてきます。読み取り端末にスライドさせるタイプの古いレジは徐々に減っていますが、レジが全て最新のものになるにはまだまだ時間がかかるでしょうから、老朽化対策を考えたときにも有効期限を設定することに意味が出てきます。
新しいクレジットカードが届かない理由と対処方法
通常、有効期限を迎える1〜2ヶ月前に有効期限が新しく設定されたクレジットカードが自動的に自宅に配送されてきます。カードを新しくするうえでの手続きは特に必要なく、新しいクレジットカードが届きカード裏面にサインをすれば、これまで通り使っていくことができます。
中には新しいクレジットカードが届かない場合があります。原因は、1.住所変更をしなかった、2.途上与信で弾かれた、の2パターンが考えられます。
まず、「住所変更」に関してですが、引越し等で住所が変わったのにカード会社に住所変更をした旨を伝えていないと新しい住所にカードが配送されてきません。カード会社からの架電によって住所変更した旨が確認できればいいですが、電話番号も変わっていて確認しようがないとカードの更新ができず、強制的に契約が打ち切られてしまう可能性があります。
住所変更を行わなかったときの対処方法は、クレジットカードの有効期限が切れる前にカード会社に連絡を入れることです。有効期限が切れたあとでも住所変更した旨を連絡すれば、対処してしてもらえる可能性がありますので、いずれにせよカード会社に一度連絡することをおすすめします。ただし、基本的には引越しをしたタイミングで住所変更の手続きをするように心がけましょう。
次に、「途上与信」についてですが、途上与信とはクレジットカードの契約中に行われる審査のことを言います。通常、審査はクレジットカードを作るときに行うものですが、実は契約中にも審査が行われています。問題なく利用していれば、途上与信は通過できますが、例えば、支払いの遅延を何度も起こしていたり、現在進行中で多額の借り入れがある、なんて場合は途上与信で弾かれてしまい、新しいカードが届かないことがあります。この場合は諦めるしかありません。カード会社に抗議をしてもそれ相応の理由があるわけですから、結果は覆りません。
支払いの遅延の対処方法は、期日通りに返済することのほかありません。例えば、たまたま銀行口座にお金を入れるのを忘れてしまって引き落とされなかった場合は、カード会社からの連絡を待つよりも先にこちらから連絡をいれてみましょう。一度や二度の支払いの遅れに関しては大目に見てくれることがあります。ただし、何度も支払いの遅延をすると確実に評価が下がりますので、基本的には支払いの遅れをしないように気をつけなければなりません。
現在進行中で多額の借り入れがある場合の対策方法は、有効期限を迎えるまえに完済することです。カード会社は借り入れがあることを非常に嫌う傾向があるため、有効期限前はなるべくキャッシング等を利用しないほうがいいです。ただし、カード会社によっては少額の借り入れならカードの更新を受け入れてくれることもあるのでで、借り入れがあると更新ができないとは一概には言えません。しかしながら、常に借り入れをしているような方はいずれ支払いが遅れる傾向があるため、カード会社には嫌われやすいです。
新しいクレジットカードに変更する“前”にやるべきこと
実は新しいクレジットカードに変更する“前”に既にやっておくべきことがいくつかあります。何の気なしに新しいクレジットカードを作る方が多いと思いますが、変更するまでにやっておくと後で焦らずに済むので、変更前にやっておくべきことをまずはチェックしてみましょう。
新しいカードが届くまで廃棄しない(優先度★★★)
新しいカードが届く前に今使っているカードを廃棄してしまう方は意外と多いです。これは、他社カードに乗り換えるパターン、有効期限が切れて新しいカードが送られてくるパターンのどちらにも言えることです。
新しいカードが昨日発送されたから明後日には届くはず、と勝手に思い込んでいたら届かず、理由を調べてたら配送時にカードが破損してしまって再発送となっていた、なんてことがないとは限らないので、確実に自分の手元に新しいカードが届くまでは古いカードは残しておきましょう。
有効期限切れのカードから自動的に新しいカードに切り替えるときは、有効期限が切れる1ヶ月前ぐらいには新しいカードが送られてきますので、古いカードも残り1ヶ月程度は使えるようになっています。新しいカードへの切り替えは焦らずに行うことが大事です。
勤務先が変わる前にカードに申し込む(優先度★★★)
転職のタイミングで新しいカードに乗り換えるorグレードアップされる方は結構多いですが、転職後にカードに申し込むのは実はあまり得策とはいえません。というのは、今日のクレジットカード審査において「勤続年数」がすごく重視されているからです。
転職をするとこれまで構築してきた勤続年数が0になり、属性の評価がガクンと下がってしまうため、転職後すぐにカードに申し込むと審査に落とされやすい傾向があります。雇用形態がアルバイトで収入が少ない等の理由でもともと属性の評価が低い方は勤続年数は大きなポジティブ要素となるので、これを活かせないのはもったいないです。
例えば、勤続年数が10年以上だった方は、転職をするまでにカードに申し込んでおけば、勤続年数10年という数字が大きなポジティブ要素となって、審査にプラスの影響をもたらしてくれる可能性が高いです。審査通過テクニックの一つとして覚えておくといいでしょう。
貯まったポイントを使い切る(優先度★★★)
これは主に他社カードへ乗り換える場合の話です。
他社カードに乗り換るのをきっかけに今使っているカードを一切使わなくなる場合があるでしょう。そういう場合にはこれまでに貯めたポイントはなるべく早めに使い切るようにしたほうがいいです。というのは、カードによってはポイントに有効期限が設けられており、放っておくと貯めたポイントが失効してしまうからです。
年会費無料のカードだとずっと保有しておけるので、いつかポイントを交換すればいいと思ってポイントをそのままにしがちですが、有効期限を迎えたポイントは容赦なく失効してしまいます。ポイントの交換にはある程度時間がかかりますのでなるべく早めに使い切るようにしたほうがいいです。
ポイントの有効期限は平均的に2年間に設定されることが多いです。ただし、ポイントの変動があればさらに有効期限が2年間延長される、ポイントの変動の有無に関係なく有効期限はポイントの獲得から2年間、といったようにカード会社によってポイント制度は異なるので、事前によく確認しておく必要があります。
支払い状況を確認する(優先度★★☆)
これは主に他社カードへ乗り換える場合の話です。
他社カードに乗り換えると、これまで使っていたカードの確認を怠ることが多くなります。ここで忘れてはいけないのは、これまで使っていたカードの支払いがまだ残っていることです。カード利用分の返済は利用月の翌月もしくは翌々月となることが多いので、使わなくなったカードでも最低2ヶ月はその後の支払い状況を確認しておかなければなりません。
たとえ使わなくなかったカードでも、その支払いを遅れるようなことがあれば信用情報に傷をつけることになるので、他社カードに乗り換えた場合はこれまで使っていたカードの支払い状況を確認することを特に気にかける必要があります。
電子マネーを使い切る(優先度★★☆)
これは主に他社カードへ乗り換える場合の話です。
多くのクレジットカードには電子マネー機能が付帯しています。電子マネーに対応している場合は、カードの表面・裏面に対応電子マネーのロゴが記されているはずです。電子マネーにはチャージ式のもの(例:Suica、nanaco、楽天Edy、WAON)があり、これらはチャージした金額分のみ使えるのが特徴的です。
チャージ式の電子マネーは基本的にチャージした金額を返金することができないため、もし他社カードに乗り換えて今まで使っていたカードを使わなくなるようなら、電子マネーも使い切るようにしたほうがいいでしょう。
Suicaなどの交通系の電子マネーは有効期限がチャージ後10年間となっています。nanaco、楽天Edy、WAONには有効期限がありませんが、電子マネーがクレジットカード一体型の場合はカードの有効期限にあわせてポイントを移行しなければ今後利用できなくなることもあるので、移行手続きが面倒な方は使い切るようにしたほうがいいです。
家族カードの有無を確認する(優先度★★☆)
これは主に他社カードへ乗り換える場合の話です。
家族カードは、クレジットカード契約者の家族(配偶者・親・高校生を除く18歳以上の子ども)に無料もしくは有料で配布できるカードのことで、契約者の利用可能枠を共有して家族間でカードを利用できるため、家計の管理がしやすくなる、専業主婦や定年退職後の両親など審査に通りにくい属性でも手軽にカードが持てる、などのメリットがあります。
契約者のクレジットカードの有効期限が切れると家族カードの有効期限も切れることになるため、新しいカードに切り替わる際は家族にもその旨を伝えておく必要があります。
新しいクレジットカードに変更した“後”にやるべきこと
新しいクレジットカードに変更した“後”にやるべきことは意外とたくさんあります。しかも、どれも大事なことばかりです。変更し忘れると生活に支障をきたすようなことが多いため、変更後に必ずチェックしておきましょう。
自動引き落とし先のカード情報を変更する(優先度★★★)
現在、クレジットカードで自動引き落とししているものがある場合は必ず変更する必要があります。特に優先すべきは、「水道光熱費」「家賃」「携帯料金の支払い」でしょう。どれもストップさせてしまうと生活に大きな支障をきたすようになってしまいます。特に携帯料金の支払いに関しては割賦契約を含んでいる場合は、未払いをするとローン契約の支払いを遅延することになり、信用情報を傷つけることになるので優先的に変更の手続きをしましょう。
その他にも「プロバイダ」「各種保険」「新聞購読費」あたりも自動引き落としにされている方が多いと思いますので、変更の手続きをしましょう。
「国民年金」をクレジットカード決済している場合は、変更後に「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」を提出しましょう。有効期限切れの場合は日本年金機構から連絡がありますので、指示に従って手続きをしましょう。
クレジットカードによっては、同じカード会社間で新しいカードに変更した場合(有効期限を迎え新たに有効期限が設定されたカードやグレードを変更したカード)、自動で諸々の変更手続きをしてくれることがあります。
例えば、JCBカードの場合、公共料金や任意保険等は、自動で変更手続きが行ってくれます。しかしながら、全ての変更手続きができるわけではないですし、変更手続きが可能な場合でも正しく変更手続きがされない可能性があるため、基本的には自分で変更手続きを行うようにしたほうが確実です。
ネットショップのカード情報を変更する(優先度★★★)
後回しにしがちですが、実は意外と優先度が高いのがネットショップのカード情報の変更手続きです。ユーザーの多い「楽天市場」や「Amazon」「Yahoo!ショッピング」のようなサイトの場合、各サイト内の提携店舗であればどこで買い物をしても登録した一つのカード情報を元に決済できるので、そのカード情報を変更するだけで手続きは完了します。
日用品などを定期的にネットで購入している方だとネットショップの利用頻度は高くなるはずですから、なるべく早めに新しいカード情報に変更しておくようにしましょう。
カード情報は様々なネットショップで登録しているでしょうから、利用頻度の高いところから優先的に変更の手続きをしていくといいでしょう。
海外のネットショップを利用する際、安全面から「Paypal」を利用されている方が多いでしょうから、PayPalのカード情報の変更手続きも忘れずに行いましょう。PayPalはオンライン決済代行サービスで、海外のネットショップの多くが提携しています。PayPalのカード情報を元に決済を行うため、安全面に不安のある海外のネットショップでもカード情報を預けなくてもショッピングができるのがメリットです。
月額サービスのカード情報を変更する(優先度★★☆)
月額サービスは、月会費を払うことで受けられるサービスのことを指します。例えば、ストリーミングサービスの「Netflix」や「Hulu」「Amazonプライム」などがそれに値します。
月額サービスは毎月の支払いが面倒なのでクレジットカードでの自動引き落としにしている方が多いでしょう。しかし、ついつい後回しになってしまい、変更する機会を失うことが多いので早めに変更手続きをしておきたいところです。
変更手続きをせずに放っておくと、支払いを遅延したとして会員を強制解約させられたり、それだけならまだしも強制解約されたのちに再度会員になろうとしたら登録できなくなっていた、なんてこともあるので、なるべく優先的に変更手続きをしたほうがいいです。
各種決済サービスの設定をしなおす(優先度★★☆)
クレジットカードを使った決済サービスは非常に多くなっています。その一つが、iDをはじめとする「電子マネー」やPayPayをはじめとする「QRコード決済サービス」です。
iDやQUICPayといった電子マネーは後払いなのでクレジットカード決済できます。“後払い型”の電子マネーを頻繁に利用されている方は、特に優先的に変更および設定をしなおしたほうがいいでしょう。後払い型の電子マネーは本当に便利で、コンビニやレストラン、デパートなど様々なシーンで使えるので、利用頻度が高くなっている方が多いはずです。
PayPayをはじめとしたQRコード決済サービスはかなり普及しはじめています。これもまたクレジットカード決済できますので、利用頻度の高い方は優先的に変更および設定をしなおしたほうがいいでしょう。電子決済サービスはPayPayの他にもLINE Pay、楽天ペイ、メルペイなど様々あります。
必要・不要なカードを整理する(優先度★☆☆)
新しいクレジットカードに変更したということは古くなったカードがあるということ。その古くなったカードを今後どうしようか考えていなければなりません。これまでどおり使っていくのであれば、残しておいて問題ないでしょう。では、使わなくなった場合はどうでしょう?
使わなくなっても、年会費無料であれば残していてもいいでしょう。年会費無料なら維持費もかからないわけですから、念のために持っておいても損はないです。例えば、カードの保有枚数が2枚で、新しいカードはJCBで、古いカードはVISAというような場合、古いカードを残しておけば2つの国際ブランドに備えることができるので、残しておくことにもちゃんと意味が出てきます。
迷うのは、使わなくなったカードが年会費有料だった場合です。年会費有料カードの場合、今後“全く”使わないのであれば解約を検討したほうがいいでしょう。年会費は基本的に返金されません(日割りでの返金もできません)ので、年会費は発生した時点で返金されないものだと思ってください。もし、発生してしまったらその年は解約せずに持っておき、次年度の年会費が発生する前に解約するといいです。
年会費有料カードでも「海外旅行傷害保険」が自動付帯なら、海外旅行の備えとして保有しておくのもありです。保険会社が提供する海外旅行保険はアメリカ旅行1週間で平均3,000円前後ですが、クレジットカードの海外旅行傷害保険なら渡航先に関係なく補償日数60日で3,000〜5,000円程度で済むものがあり、意外と充実度が高く、しっかりと保険として機能してくれます。国内旅行傷害保険も付帯しているので国内旅行にも役立てられます。
ご自分で属性の評価が低いと思われている方は、今後のカードづくりのために古くなった使わないカードを解約することを検討してみてください。属性の評価が低い方は信用度が低いと判断されており、クレジットカードを何枚も持つことができないため、使わないカードを解約することによってカードを保有できる枚数を確保することができるようになります。
クレジットカードを変更するメリットとは?
ここで言うクレジットカードの変更は、大きく分けると2パターンに分けられます。一つは今保有しているクレジットカードの有効期限を迎えて新しいカードが送られてくるパターン、もう一つは今保有しているクレジットカードから違うクレジットカードに乗り換えるパターンです。前者と後者ではメリットが違うため、それぞれのメリットについて見ていくことにしましょう。
有効期限が新しく設定されたクレジットカードを保有するメリット
クレジットカードには有効期限があり、有効期限を迎える1〜2ヶ月前に自動的に新しいカードが自宅に配送されてきます。しかし、この新しいカードが全ての方に届くわけではありません。「途上与信」と呼ばれる審査を突破できた方だけが有効期限が新しく設定されたカードを持つことができます。
審査は申し込みをした際に行われるもの、と多くの方は思っているはずです。申し込み時点で行われるのが新規審査で、契約中にも行われる審査が途上与信です。途上与信は契約中に支払いの遅れを何度も繰り返していたり、返済不能に陥った方を審査で弾くために行われますので、新しいカードが送られる=途上与信をクリアできたことになります。
途上与信をクリアできたことは信用の証となるのでメリットの一つといえるでしょうが、最大のメリットは数年に1回のスパンでカードを新しくすることで最新技術が施されたカードを持てるところにあります。最新のカードはセキュリティー力が非常に高く、不正利用される可能性がガクンと下がります。
また、近年はチタン製のカードへの切り替えができる高ステータスカードが登場するなど、新しいカードへの早期の切り替えを推奨するカード会社が増えてきてます。
違うクレジットカードに乗り換えるメリット
違うクレジットカードに乗り換えるメリットはたくさん考えられるでしょう。例えば、今保有しているカードの還元率が改悪されれば、多くの方が乗り換えたいと考えるでしょう。高還元率のカードへ乗り換えることによってより効率的にポイントを貯められるようになります。
ステータスをアップできることもメリットの一つです。一般カードからゴールドカード、ゴールドカードからプラチナカードへ乗り換えることによってステータスをアップできるので、ステータスを気にする方は高ステータスカードを目指すといいでしょう。プラチナカードは以前は招待制がほとんどでしたが、近年は申込制も増えてきているので、以前より審査に通りやすくなってきている今がチャンスです。
ウェブサービスが使いにくいと感じている場合も乗り換えによるメリットがあるのではないでしょうか。例えば、個人事業主の方は経費の支払いをカード決済されている方が多いでしょうから、ウェブ明細を確認するときにより細かく記載されているほうが助かるはずです。ウェブ明細の細かさに定評があるのはJCBカードです。このように、質の高いウェブサービスに乗り換えられるのもメリットの一つです。
使わないクレジットカードの保管方法
使わないクレジットカードは解約して破棄する、これは常套手段かもしれませんが、その方法を選ぶのはまだ早いかもしれません。例えば、こんな場合は使わないクレジットカードでも残しておいたほうがいいです。
あなたは今、年会費無料のクレジットカードを3枚保有していて、その内訳はJCB2枚、残り1枚がVISAだとします。基本的に2枚のJCBのカードをメインに使っているなら、残り1枚のVISAは必要なくなるはずです。しかし、JCBが使えないお店は意外と多く存在するので、あえてVISAを1枚残しておくことで、JCBが使えないお店でもカード決済に備えることができます。
特に海外ではJCBが使えないお店はまだまだたくさんあるので、海外旅行をされる方はVISAは必ず残しておきましょう。国内でも手数料の高さからJCBの導入を避けるお店は多いので、基本的にはクレジットカードは複数の国際ブランドに分けて保有することをおすすめします。
使わないクレジットカードを別の形で活かす方法もあります。例えば、「Tカードプラス」はカード決済に使わなくてもTカードとしてポイントを貯めたり、TSUTAYAのレンタル会員として役立つため、使わないクレジットカードを別の形で使うのも選択肢の一つになるでしょう。
情報漏えいを避けるために、使わないクレジットカードは財布には入れず、自宅に保管しておくようにするといいでしょう。不正利用の犯行は実は身内が多いと言われているので、自宅に保管する場合でも可能な限り誰にもわからないところに保管するといいでしょう。
自動引き落としサービスの中には毎月ではなく数ヶ月に1回のペースで引き落とすようなサービスがありますので、使わないクレジットカードでも明細はなるべくチェックするようにしたほうがいいです。自動引き落とし先の変更のし忘れを発見できるきっかけとなることがあります。
不要になったクレジットカードの廃棄方法
“全く”使わなくなったクレジットカードはまず解約する必要があります。解約はカード本体に記載されているカスタマーサービスに電話すればものの5分ほどで解約できます。
解約をしてから最も大事なのは、不要になったカードを廃棄することです。記念として自宅にそのまま保管している方は意外と多いようですが、不正利用される可能性があるため、廃棄することをおすすめします。
廃棄方法ですが、ハサミを使って可能な限り細かく切ってから廃棄しましょう。カード本体を“縦方向”と“横方向”の両方向にハサミを入れることで確実にカード情報を破損できます。横方向にしかハサミを入れないと磁気部分やICカード部分が破損できず、接着剤でくっつけると使えてしまう可能性があります。
シュレッダーだと確実に裁断できますが、均等に裁断されてしまうことがあるので実はシュレッダーでも確実なデータ破損はできません。シュレッダーを使う場合、縦方向に裁断して、さらに横方向にハサミを入れてあげることで復元されにくくなります。それならば最初からハサミを使ったほうが効率的ではありますが...。
さらにポイントとなるのが、廃棄するときは複数回に分けて捨てることです。一度に捨てると細かくなったカードをまとめて接着剤でくっつけて復元できる可能性がありますので、最低でも2回に分けて捨てるのが理想的です。
経費の管理などで使う用途がなければ、利用明細書も捨ててしまったほうがいいです。利用明細書の情報からクレジットカードの不正利用をされることはありませんが、個人情報であることには変わりないので捨てるのが賢明です。近年はウェブ明細が普及しており、データで明細を残すことが可能なので、紙の明細書をわざわざ残しておく必要はありません。