「クレジットカードが欲しいのに審査に落ちてしまうから持てない」という状況に陥ってしまっている方は意外と多いです。クレジットカードの審査に落ちたことがない方は想像もつかないかもしれませんが、実際にこのような状況は頻繁に起こっています。
審査に落ちる方の特徴として一つ挙げられるのは、過去に支払いの延滞を起こしてしまっていること。「過去のことだから大丈夫だろう」と思い込んでいると、いつまで経ってもクレジットカードを作ることができない可能性があるので、真剣に考えていく必要があります。
そこで今回は「延滞」が原因でクレジットカードの審査に落ちた方に向けて、おすすめの返済方法と今後審査に突破するために必要なことを伝授していきますので、最後までぜひチェックしてみてください。
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クレジットカードの審査落ちの原因トップ3とは
クレジットカードの審査に落ちる理由は様々ですが、特に多いと言われている原因は、1.支払いの遅延・長期延滞、2.属性に問題がある(年齢や実績不足等)、3.虚偽申告、この3つです。
「2」や「3」に関しては自分の力で改善していくことができますが、問題はやはり「1」です。
「1.支払いの遅延および長期延滞」に関しては、自分本位で引き起こしてしまったことですが、信用情報機関にネガティブ情報として長期間記録されてしまうため審査に悪影響を与え、自分の力だけではどうしようもない一面があります。「1」が原因でクレジットカードの審査に落ちている場合は、他のパターンよりも深刻な問題として捉えたほうがいいです。
支払いの遅延・長期延滞は1年〜5年間記録に残る
気になるのはネガティブ情報はどこに、どのぐらいの期間残されてしまうのか、ではないでしょうか。
まず、どこに記録が残るの?という話なのですが、私たちの信用情報は、CICやJICC、KSCといった個人信用情報機関に記録されています。支払いの延滞・長期延滞を引き起こすとこの信用情報機関にネガティブ情報として記録されます。
カード会社は私達の属性をチェックする際に個人信用情報機関の信用情報を照会し、そこにネガティブ情報がないかチェックします。ネガティブ情報があると審査において大きな悪影響を及ぼしてしまうことになります。
支払いの遅延・長期延滞といったネガティブ情報の記録期間は信用情報機関によって異なります。
CICの場合は61日以上の延滞の場合・3ヶ月以上連続延滞の場合に5年間記録に残ると言われています。
JICCの場合は61日以上の延滞の場合は1年間、3ヶ月以上連続延滞の場合は5年間記録に残ると言われています。
多くのカード会社は信用情報を照会する際に主にCICとJICCを利用しますが、2つの違いは、JICCは61日以上の延滞の場合に最短1年で記録が抹消されることです。ただ、カード会社が必ずしもJICCのみを照会するとは限らないため、ネガティブ情報は1年間で抹消されるもの、と前向きに考えないほうがいいです。基本的にはネガティブ情報は5年間は記録に残ると思ったほうがいいでしょう。
支払いの遅延は絶対に起こすべきではない
「いくらネガティブ情報と言ってもいずれは記録が消されるんでしょう?」と他人事のように思ってしまう方がいますが、そんなことは絶対に思ってはいけません。
これはとても多い勘違いなのですが、ネガティブ情報が抹消されるのは“完済日から数えて◯年間”となるため、延滞が解消されないとネガティブ情報はずっと残ってしまうからです。
例えば、2019年5月に遅延が発生した場合、ネガティブ情報が解消されるのは5年後の2024年5月ではないということです。完済日が2019年8月なら、2024年8月までネガティブ情報は残るので、なるべく早く完済しなければならないことが分かるかと思います。
延滞をして困るのは結局は自分自身です。カード会社によって延滞後の返済方法の指示は異なり、場合によってはクレジットカードの強制解約からの一括請求というパターンもあり、利用金額が多くて一括では返済できないという状況に陥ってしまう可能性だってあるのです。
クレジットカードを持ったら支払いの遅延は絶対に引き起こさない、そう誓うことが何よりも大事です。クレジットカードはとても便利なものですが、計画的に利用しないと自分が損をすることになってしまいます。生活を豊かにするために日々計画的に利用していくことが求められます。
延滞後の催促の流れ
知っておきたいのは、延滞後の催促の流れについてです。既に催促を受けた経験がある方もいるかもしれませんが、これから催促を受けることになる方もいると思いますので、どのような形で返済していくのか返済までの流れをチェックしてみることにしましょう。
クレジットカードの返済を延滞をすると、当然ながら、催促が来ます。催促の際に今後の返済方法についての説明がありますが、基本的には「口座振替」「再引き落とし」のどちらかを指示されることになります。
催促は、最初はハガキ(督促状)がきますが、それでもなお延滞状態が続くと、電話がかかってきます。初期の延滞時は自宅や携帯への電話連絡となりますが、長期の延滞となると勤務先に電話がかかってきて、勤務先に迷惑をかけてしまうことになるので注意しなければなりません。
1〜3回目の催促は一次督促に分類され、そこまで厳しい処分は下されませんが、4〜5回目の催促からは二次督促に分類され、信用情報機関にネガティブ情報として記録されるようになるなど、より厳しい処分が下されます。
そして、6回目の催促からは三次督促に分類され法的措置をとることがあるので、絶対にここまで来ないようにしなければなりません。
「1、2回の支払いの遅れは大丈夫」とよくネット上で言われますが、そう思わないことが大事です。たしかにカード会社によっては1、2回の支払いの遅延であれば、見逃してくれることがありますが、すべてのカード会社が優しいわけではないので、決して安心してはいけません。
延滞者におすすめの返済方法
延滞者が第一に考えなければならないことは、今後の返済についてです。しばらくはクレジットカードに申し込むことを諦めてください。延滞が解消されないとクレジットカードの審査に通ることは難しいので、まずは延滞を解消させることを第一に考え、解消されてからクレジットカードに申し込むことを考えていきましょう。では、どのような返済方法を選べばいいのでしょうか。
延滞をしたらまずはカード会社に連絡を入れるべし
返済方法について早速考えていきたいところですが、まずやるべきことはカード会社に連絡を入れることです。
多くの延滞者は、延滞をした認識があるのにも関わらず、カード会社からの連絡を待つ方が多いです。当然、延滞者に対してはカード会社から連絡がいくわけですが、ここであえて自分からカード会社に連絡を入れるのがポイントです。
延滞は悪質な行為なのでネガティブ情報として記録されてしまうのですが、自分から先に連絡を入れることによって、「返済する意志がしっかりとある」ということをカード会社に伝えることができ、印象の悪化を避けることができます。もちろん、意思表示をしたのですから確実に返済するのが大前提です。
連絡先はカード会社のサポートデスクで大丈夫です。サポートデスクはあらゆる受け口となっていますので、サポートデスクに電話をかけて「支払いが遅れてしまったので今後の返済について指示をしてほしい」という旨を伝えましょう。すると、次にすべきことをカード会社が教えてくれます。
例えば、クレジットカードの引き落とし口座と給料振込みの口座が別々にあって、引き落とし口座にお金を入れるのを忘れて支払いが遅れてしまった、というただの手違いで支払いが遅れてしまった場合なら、すぐに返済することが可能だと思います。
いかなる理由でも支払いの遅延は引き起こすべきではないですが、上記のような事態が起こらないとは限らないので、もし上記のような理由であれば、その理由もカード会社に伝えたほうがいいでしょう。意図しない支払いの遅延だったことがわかれば、カード会社からの印象の悪化が避けられる場合があります。
カード会社によっては「支払日までに間に合わない場合は事前に連絡してください」などと記載している場合があります。こういったカード会社は支払日を少し伸ばしてくれるなど柔軟な対応をとってくれることがあるので、カード会社のホームページをチェックしてみましょう。
家族や親戚からお金を借りるのがベスト
ここからはより具体的な返済方法について考えていきます。返済には当然ながらお金が必要になるわけですが、問題はそのお金の捻出方法です。
貸金業者からの借入を検討する方が多いですが、手数料を考えるととてもおすすめできません。また、貸金業者を利用するとその貸金業者からの借入状況が個人信用情報機関に記録されますので、いつまで経ってもネガティブ情報を消すことができなくなり、無意味です。
お金は家族や親戚から借りるのがベストです。それほど親しくない親戚だと稀に金利を上乗せしてくる可能性がありますが、基本的には家族や親戚であれば金利等の手数料を上乗せしてこないのが大きなメリットです。
また、家族や親戚からであれば比較的すぐに借りられるはずですから、完済をスムーズに済ませられるのも大きなメリットです。完済日が早ければ早いほどネガティブ情報も早く消えてくれますから、家族・親戚から借りるのがやはりベストです。
もちろん、家族や親戚から借りた場合でも確実に返済しなければなりません。お金を借りる際は話し合いをしっかりと行いましょう。例えば、「貸金業者だと月3万円ずつ返済しなきゃいけないから月2万円ずつの返済でお願いしたい」と頼めば、あなたの毎月の負担が抑えられるようになります。
家族・親戚からお金を借りる際は「お金を貸してほしい」の一点張りではなく「お金がなくてクレジットカードの支払いの遅延をした。信用情報に傷がつくから返済のためにお金を貸してほしい。月◯万円ずつ返済していく。」とより明確に、特に理由については嘘偽りなく告げたほうがいいです。理由がわかれば、家族・親戚も納得してお金を貸してくれるようになります。
友人からは借りないのがベター
お金の捻出方法として貸金業者はおすすめしない、家族・親戚がベストと言いましたが、「家族や親戚に頼るのはちょっと...」と思っている方もいるかもしれません。では、友人から借りるのはどうでしょうか。
友人からお金を借りることも手段の一つではありますが、基本的には友人からは借りないのがベターです。友人といってもやはり所詮は他人です。予定通りにお金が返せなくなったら、友人はどう思うでしょうか?返済が予想外に長引くと、「◯◯(あなた)はお金にルーズな人」と周囲に言いふらしはじめるかもしれません。
残念ながら、お金は人のイメージを大きく変えてしまうものです。どんなに仲の良い友人でもお金関係でトラブルが生まれてしまうと印象の悪化は避けられません。それだったら借りないのがベターだと思いませんか?
それでも厚意でお金を貸してくれる友人が周りにいるかもしれません。でも、友人はこう思っているはずです。「本当に返してくれるのかな。心配だな。」と。何度も貸してくれている友人なら「またか…。」なんて思われても仕方ありません。「貸してあげるから早く返しな」と向こうから強気で言ってくるぐらいなら借りてもいいかもしれません。
友人からお金を借りるのは思っているよりもリスクが高いです。それでも家族や親戚から借りることができないのであれば、手段の一つとして考えれなければなりません。とはいえ、まずは家族・親戚に相談し、それでもダメなら友人という手順を踏んだほうがいいです。
悪質業者の一覧チェックもお忘れなく
既に貸金業者からお金を借りてカードの返済に充てている方がいるかもしれません。おすすめはできませんが、それも返済方法の一つです。
ただ、貸金業者は基本的には利用したくないものです。というのは、借入状況が個人信用情報機関に記録されるため、貸金業者にお金を借りたところですべてを解決することには至らないからです。返済先がカード会社から貸金業者に代わるだけで、根本的な解決にはなりません。
そして、貸金業者を利用する際の大きな問題は業者の“善悪”の見極めが難しいことです。素人目でどの悪質業者が安心できるかは判断できません。
既に貸金業者からお金を借りてしまっている方は、日本貸金業協会が公開している「ヤミ金(悪質業者)の一覧」から悪質な貸金業者をチェックしてみてください。
一覧から今お金を借りている貸金業者が掲載されていないかチェックしてみましょう。業者名のほか、所在地、電話番号、被害内容や勧誘手口なども掲載してあります。悪質な貸金業者に引っかからないように注意してください。
延滞しないためにはカードの選び方が実は重要?!
延滞しやすい人にはいくつかの特徴があり、その中にカード選びを間違ったことが延滞の原因となっている方が存在します。「え?」と思った方は多いのではないでしょうか。
鍵を握るのがクレジットカードの支払日です。支払日を翌月27日の月末とするクレジットカードが多いですが、中には支払日が翌月10日となっているクレジットカードがあります。
翌月10日が支払日となっているカードを選んでしまうと延滞してしまう可能性が高くなってしまいます。というのは、多くの方は毎月の給料日が25日となっているため、翌月10日が支払日となると給料日から2週間経ってやっと支払い日が来るため、それまでにお金を使い切ってしまいそうになる方がいるからです。預貯金がほとんどないのにこのようなお金の使い方をしてしまう方は延滞しやすいです。
給料日が25日前後の方は、翌月10日が支払日となっているクレジットカードはなるべく避けたほうがいいです。この場合、最も管理しやすいクレジットカードは締め日が月末で支払日が翌月27日のカードです。
支払日が給料日の直後に来るのがおすすめなので、例えば、給料日が10日の直前である場合は翌月10日支払いのカードを選んでも大丈夫です。
「クレジットカード 支払日 一覧」と検索すると、各カード会社の締め日や支払日がチェックできますので、検索してみてください。
もう一度クレジットカードを作るためにすべきこと
延滞で既にクレジットカードを強制解約されてしまった方、過去に延滞をして信用情報に傷がついている方でクレジットカードを作ることを諦めた方がいるかもしれませんが、諦めないでください。今できることをやっていけば、またクレジットカードを作れる機会が必ずやってきます。
では、もう一度クレジットカードを作るためにはどうすればいいのでしょうか。いくつかの対策方法がありますので、参考にしてみてください。
まずは計画的に返済を進める
まずは、計画的に返済を進めることが何よりも大事です。クレジットカードの返済と一般的な借金の返済で大きく異なるのが「金額」です。
一般的に、借金というと100万円単位、人によっては1,000万円単位での借入となる場合がありますが、クレジットカードの場合は多くても50万円前後の借入に留まるでしょうから、一般的な借金よりは返済しやすいはずです。逆に言うと、それぐらいの額を返せないぐらいで信用情報に傷がつくのはとてももったいないことだといえます。
ただし、延滞をしているので延滞損害金が発生する場合があります。遅延損害金が発生すると単純に利用金額だけを返済すればいいわけでなくなりますので、その点だけ注意しなければなりません。遅延損害金は計算できますので、こちらを参照してください。
“損害金”と聞くとすごく怖いイメージがつくかもしれませんが、遅延損害金は実際はそこまで多額になるものではないので、早い方はすぐにでも、そうではない方でも計画性を持てば1ヶ月ないし3ヶ月もあれば返済できるものです。
そのためにも家族や親戚に協力してもらい、早期に延滞を解消することが求められます。自分にとっては大きな金額であっても、家族や親戚で力を合わせればすぐに返済できる額である場合がほとんどなので、協力してもらえるようにお金を借りる際は延滞した旨をしっかりと家族・親戚に伝える必要があります。事情が分かったのほうが家族・親戚も協力しやすくなります。
クレジットカードの申込みをしばらくしない
延滞中にクレジットカードを申し込んでも審査に落ちる可能性が非常に高いです。延滞記録が個人信用情報機関に記録されており、カード会社はそれを照会できるため、否決という決断は当然の結果といえます。
では、どのぐらい経ってから申し込めばいいのでしょうか。「延滞をしてから5年後にネガティブ情報が消えるから延滞後5年経ったら申し込める」と勘違いしている方が多いですが、ネガティブ情報が消えるのは“延滞が解消されてから5年後”となるため、延滞の完済日から数えて5年が経過するまではクレジットカードは申し込まないほうがいいです。申し込んでも審査に落ちるだけです。
例えば、「あと1ヶ月で延滞解消から5年経つからそろそろ申し込んでみようかな」なんてパターンが一番損をします。というのも、個人信用情報機関にはクレジットカードの“申込情報”も記録されており、直近6ヶ月の間に申込情報があること(審査結果に関わらず)が確認できると、審査に落とすことが多いので、それからまた6ヶ月の期間を空けなければならず、その分先延ばしになってしまうからです。
なので、完済日から確実に5年が経過するまでは申し込まないほうがいいです。完済日からきっかり5年経っても、返済状況が更新されない可能性があるので、情報開示をして返済状況が変わっているかチェックしてから申し込むのがベターです。
完済から5年間経ったのに返済状況が消えていない場合は、カード会社に問い合わせて、訂正・削除のお願いをしましょう。情報に誤り、更新があれば、カード会社が訂正・削除を行います。
代用カードを利用する
延滞が長期に渡り続くとクレジットカードを強制解約される場合があります。急にクレジットカードがなくなるとすごく困るはずです。しかし、自分で引き起こしてしまったことなので処分は受け入れなくてはいけません。そこで、急にクレジットカードがなくなったときは代用カードの利用を検討してみてください。
クレジットカードの代用カードとしてまずおすすめしたいのは「デビットカード」です。デビットカードは、銀行口座と連携した決済カードで、決済時に銀行口座から引き落とすため、残高の範囲内で利用することができるのが特徴的です。残高以上の利用ができないようになっているため、基本的には審査なしで作ることができます(審査がないとは謳っていませんが、口座の有無をチェックするぐらいで実質的な審査はほとんど行われていません)。
「プリペイドカード」もおすすめです。プリペイドカードは、事前にチャージした金額分だけを利用できる決済カードのことです。様々な会社からプリペイドカードが発行されており、おすすめなのは国際ブランドがついているものです。例えば、VISAブランドのプリペイドカードであれば、VISA加盟店で利用可能なので、クレジットカードと同じように使うことができます。プリペイドカードは審査なしで作れます。
デビットカードとプリペイドカードに共通しているのは、1回払いしか対応していないことです。分割払いはできませんが、分割払いは支払いの遅延の原因となりやすいので、むしろ、これまでに支払いの遅延をしてしまった経験がある方は1回払いしかできないデビットカードやプリペイドカードは向いていると言えます。ガソリンスタンドや高速道路など一部使えないシーンはありますが、ほとんどのシーンで使うことができます。
デビットカードやプリペイドカード以外の選択肢として、「スマホ決済サービス」を利用するのも一つの手です。PayPayのようなスマホ決済サービスだと銀行口座を登録することができ、そこからチャージしてスマホで決済することができるので、クレジットカードと同じようにキャッシュレス決済が可能になります。ただし、PayPayならPayPay加盟店、LINE PayならLINE Pay加盟店といったようにそれぞれのスマホ決済サービスに加盟した店舗でしか使えないのがデメリットです。
延滞癖がある人にアドバイス
筆者の仲の良い友人に延滞をしてクレジットカードを強制解約されてしまった方がいます。その友人に延滞をした理由を聞いてみたところ「単純に使いすぎて返せなくなって延滞してしまった」と返ってきました。
このときに感じたのは、誰もがクレジットカードを計画的に利用できるわけではない、ということでした。こんな身近に延滞によってカードの強制解約を食らう人がいるのか、とそのときに驚いたことを今でも覚えています。なので、決して他人事とは思わないでもらいたいのです。
お金の管理が上手にできない人はクレジットカードを持つと余計に金銭感覚が狂うようです。怖いのは、現金主義だったときはお金の管理を上手にできていたのにカード主義になってから金銭感覚が狂ってお金の管理が下手になってしまう人が一定数いることです。クレジットカードを持つと使いすぎてしまう方は必ず出てくるので注意しなければなりません。
はっきり言ってしまうと、延滞癖はなかなか直すことができません。支払いを遅延する方は今後も支払いの遅延を何度も引き起こす可能性が高いです。
筆者の友人は延滞を無事解消させましたが、今もクレジットカードを作れない状態が続いています。そして、話を聞いてみると、今でも携帯料金や家賃の支払いが遅れることがある、と言います。ちなみに携帯料金には割賦契約が含まれており、これはローン契約の一種となるので、携帯料金の延滞も信用情報を傷つけ、クレジットカードの審査に悪影響を及ぼすことになるので注意が必要です。
支払いが遅れてもなんとかなってきた、という経験が今でも心の何処かで残っているのか、あまり危機感を感じなくなってしまったようです。それぐらい図太い神経が筆者も欲しいですが、人様に迷惑をかけるのはやはり良くないことです。
延滞癖がある方は、今一度、クレジットカードの使い方を見直したほうがいいでしょう。今の時代、スマホやアプリで利用状況をすぐにチェックできるので、自制できないことはないです。それでも使いすぎる方は、例えば、クレジットカードに使っていいのは固定費のみ、といったように使い方を制限すれば、使いすぎることはなくなるはずです。
意外とやっていない方が多いみたいですが、月々の固定費を計算することはとても大事です。家賃や各種保険料、携帯料金、光熱費など毎月の固定費を計算していくらかかっているのかがわかると、毎月利用できる大体の金額がわかってきます。自分の許容範囲を知ることによって使いすぎを予防することができるようになります。
また、給料振込み用口座とカードの引き落とし用口座を分けている方は、なるべく一緒にするようにしたほうがいいです。筆者も以前は給料と引き落としの口座を分けていましたが、何度か支払いが遅れそうになってすごく焦ったことがあります。事情があって一緒にできない方は、スマホのリマインド機能を使って毎月忘れずにお金を移すようにしましょう。
様々な対策をしても延滞癖が直らない方は、一度、クレジットカードを手放してみる事も考えたほうがいいでしょう。手放すといっても解約まではしなくていいです。強制解約を食らっていない状態なら、むしろ、保有しておいたほうが今後のためになると思います。クレジットカードでの支払いをしばらくやめて、現金もしくはデビットカードやプリペイドカードといった預金以上の使い方ができない方法を選ぶことによって正しい金銭感覚が戻ってくる可能性があります。
延滞中でもクレジットカードを使いたい!というのであれば、「ライフカード(有料版)」あたりを考えてみるといいでしょう。年会費が5,000円(税抜)かかるクレジットカードですが、あえて高い年会費を設定することで審査の間口が広げられています。“過去に延滞がある方におすすめ”と公式サイトでも宣伝しているので、金融事故を起こしてしまった方も審査対象としてくれる良心的なカードです。