クレジットカードを作るうえで大きな壁となるのが「審査」です。誰もが審査には不安を抱えるものです。
クレジットカードは、翌月に一括返済または数ヶ月に渡って分割払い・リボ払い、といった後払いになる特性があること、そして、キャッシング(現金の借り入れサービス)を付帯できるため、ある一定の基準・条件を満たしていなければ審査に通りません。
一時的に支払いを建て替えてもらう形になるので、あなたが信用できる人物であるかどうかをカード会社が審査する必要が出てきます。
このサイトでは「審査が甘いクレジットカード」をたくさん紹介していますが、いくら審査が甘くても基準を満たしていなければ、審査に通過することはできません。
クレジットカードの審査内容の詳細
まだあまり知られていないクレジットカード審査の基準項目をすべて公開しています。例えば、ウェブからクレジットカードの申し込みをするとき、必要事項をいくつか入力するわけですが、それ自体がもうすでに審査の判断材料になっていることを知っていましたか?各項目にどのような意味があるのか、詳しくみてみましょう。
- 項目一覧 -
氏名
クレジットカードは、持ち主があってこそ使えるものですから、当然、氏名は必要になります。審査に伴い、免許証や保険証、パスポートなどの本人確認書類を用いて本人確認を行うことになりますので、正確に申告しましょう。本人確認がとれないと、クレジットカードは発行されません。結婚や離婚などで、名字が変更する場合は、役所で本人確認書類の変更を速やかに済ませておくようにしましょう。外国人の場合でも、在留カードや特別永住者証明書があれば、審査対象となる場合があります。
生年月日
生年月日は、年齢を確認するための項目です。クレジットカードは原則、高校生を除く18歳以上から作れるものですので、18歳未満は作ることができません。運転免許証などの本人確認書類で本人確認を行なうため、虚偽申告は通用しません。またクレジットカードによっては、満20歳以上、満30歳以上といったように年齢制限をかけているものもあるので、申し込みの前に事前に確認する必要があります。当然ですが、満30歳以上と条件を設けている場合、20代は審査に通りません。ゴールドカード以上の高ステータスカードはこのように年齢制限を設けている場合があり、年齢に制限を設けているカードは審査が少し厳しい傾向があります。
性別
クレジットカードは、基本的に契約者本人しか使えませんので、性別も申告が必要な項目となります。例えば、店頭で性別の異なる方が利用しようとした場合、契約者本人ではないと判断され、お店側のマニュアルに従って利用を断られる場合があります。クレジットカードの裏面には氏名を記入する署名欄がありますので、名前から実際の利用者と契約者の性別が違うと判断ができる場合があります。不正利用を防ぐ意味でも、正しい申告が求められます。ただし、性別で審査結果が左右することはもちろんありません。あくまで本人確認のための項目に過ぎません。
独身 or 既婚(配偶者の有無)
クレジットカードは、後払いシステム(翌月一括払い・分割払い・リボ払いetc..)を採用しているので、一時的に支払いを建て替えてもらうような形になります。本人が万が一、返済に困ってしまった場合、既婚者であれば、配偶者の収入を頼りにすることができるため、独身か既婚かは返済能力を判断するための重要な項目の一つになります。本人以外で誰か頼れる者がいるかどうか、を見極めるための一つのポイントになるわけです。一般的には、配偶者がいたほうが審査ではポジティブな要素となりやすいですが、必ずしもプラス査定になるかと言われるとそうでもありません。
住所
クレジットカードの発行をはじめ、利用明細書・会報誌・更新カードなどを送付するために住所は必ず申告が必要な項目です。住所そのものが審査に影響を与えることはないですが、間違った住所を申告してしまうと最短でカードを受け取れなかったり、更新時に新しいカードを受け取れない可能性が出てきたりしますので、現在の住所を正確に申告しましょう。引越しをされた場合は、速やかに新しい住所を申告する必要があります。近年はウェブサービスから簡単に住所の変更手続きが可能になっているので忘れずに変更届を出しましょう。
自宅/携帯の電話番号
特に即日発行に対応したクレジットカードの場合はその日のうちに本人確認をとらなければならないので、電話番号は必ず申告が必要な項目です。即日発行可以外のクレジットカードでも、本人確認のための電話がかかってくることがあるので、正確に申告する必要があります。また、高額商品の買い物や不正利用の疑いがある場合なども電話で確認をとることがあります。カード会社によっては、登録した電話番号に勧誘・セールスの電話をかけてくることもありますが、丁重に断れば、それ以降はかけてこなくなります。上手に断れない方は、「仕事中なので」「運転中なので」など理由をつけて断るといいです。自宅の電話番号・携帯番号ともにあるほうが審査においてプラス査定となります。
勤務先の名称/住所/電話番号
勤務先の名称と勤務先の住所、勤務先の電話番号の入力は、在籍確認のために申告必須項目です。在籍確認の方法は、審査の担当者によって違いますが、電話番号が必要となるのは、勤務先に架電をして在籍確認をとるためです。自営業で在宅勤務の場合は、自宅の住所を勤務先に入力しましょう。また、自営業で電話をプライベート用と事業用で分けている場合は、事業用のものを申告するといいです。クレジットカードには必ず所定の審査があり、在籍確認を行いますので正確に申告することが大事です。ただし、在籍確認をせずに審査が進められる場合もあります。勤務先に電話がかかってくるのを嫌う方は多いですが、カード会社はかなり配慮して電話をかけてくれるので安心してください。
勤続年数
クレジットカード=信用の証なので、勤続年数が長いほど信用度が高く、返済能力が高いと判断され、ポジティブな審査結果をもらいやすくなります。稀に勤務年数を虚偽申告をする方がいますが、勤務先の電話番号を申告しているため、担当者は申込者の情報を問い合わせることが可能ですから、虚偽申告はしないのが賢明です。より良い審査結果をもらうには、勤続年数は最低でも1年以上あったほうが有利です。5年以上、10年以上となればかなり信用度は高くなってきます。それでも、勤続年数は半年ほどで評価されはじめるので、勤続年数1年未満でも審査に通過される方は一定数います。
月収 or 年収
クレジットカードを作るには、返済能力があることを第一に求められます。各社、月収や年収の最低ラインを設けており、これをクリアすることが審査通過の条件となります。年収が多いほどスコアリングは高いですが、それでも、年収100万円台後半〜250万円もあれば十分で、パート・アルバイトでも作れるクレジットカードは存在します。配偶者の属性次第では、ほとんど収入のない専業主婦でも作ることができます。また、実家暮らしで両親の被扶養者である学生でもクレジットカードは作れます。一方で、ゴールドカードやプラチナカード、ブラックカードといった高ステータスカードは年収の最低ラインが高くなるため審査難易度は急激に上がります。ブラックカードなんかはそもそもインビテーション(招待)がないと作れないのでほとんどの方にとっては縁遠い存在です。
雇用形態
雇用形態は、個々の信用度を判断するための大切な項目となります。評価的には、パート・アルバイト≒個人事業主<派遣社員<契約社員<正社員の順番で信用度が増します。評価が高いのは大方の予想どおり「正社員」です。「個人事業主」は、高収入の方も多いですが、低収入の方も多く、また、収入に波があると判断されやすいため、派遣社員とパート・アルバイトの間ぐらいの評価です。専業主婦は、パート・アルバイトと比べ評価は下がりますが、ご自身よりも配偶者の属性や収入、勤続年数から信用度を判断していきます。年金受給者は、世帯人数や世帯収入を頼りに信用度がチェックされます。ただ、この項目は、単に信用度の高さを示すだけで、パート・アルバイトだからといって審査に落ちるわけではないので安心してください。正社員になってまだ1ヶ月も満たないなら、パート・アルバイトで勤続年数が5年以上の方のほうが信用度は高いと言えます。つまり、勤続年数と合わせて評価される項目だということです。
職種
職種は、営業、接客、総務、人事、経理、財務などといったものを指します。審査において大きな比重を占めるとは言い切れませんが、一般的な常識でいえば、スーパーでの接客業よりも、医者などの専門職のほうが収入が多いor雇用が安定しているといえますよね?このあたりがひとつの判断基準になることはありえます。それでも、職種よりは勤続年数のほうが重視される傾向があるので、この項目による審査への影響はほとんどないと思っていいです。申込者がどのような仕事をしているのか、をより細かく知るための項目に過ぎません。この項目があるおかげで申込者に「仕事の内容はどのような感じですか?」とわざわざ聞かずに済むわけです。
業種
業種は、実は意外と審査に影響を与える項目です。例えば、「学校・教育機関」という業種は公務員である可能性が高いことから、信用度が高く判断されやすいです。専門職、病院・医療、金融、製造、卸・小売なども評価が高い傾向にあります。一方、飲食、理容・美容、観光、その他サービス業は、賃金の上昇を見込みにくいことや雇用形態が正社員でない場合が多いことを理由に、あまり高く評価してもらえない傾向があります。それでも、職に就いているという事実には変わりないので、業種が審査でネガティブな要素になることはありません。大事なのは正確に申告することです。
住居区分
住居区分は、大きく4つに分けられ、そこから信用度を判断することができます。独身かつ親と別居<既婚かつ親と別居<既婚かつ親と同居<独身かつ親と同居、の順で信用度が高くなる傾向があります。一見、独身だと信用度が低い感じがしますが、親と同居していることで世帯年収が多いと判断できるので、親と同居という一点で返済能力が高いとみなされます。一般的に、未婚or既婚で審査に大きく影響を与えることはないですが、配偶者がいるのであれば、審査でプラス査定となることがある(※返済の肩代わりをしてくれる人がいると見なされる)ので正直に申告しましょう。
住居形態
持ち家、賃貸マンション、アパート、貸家、などの選択肢があります。持ち家の場合、自己所有か配偶者所有、家族所有、それ以外かをさらに選択できます。自己所有の持ち家の場合、住宅ローンを抱えていると判断することができますが、住宅ローンを組める=信用度は高いと判断され、審査においてポジティブな評価を受けます。住宅ローンが残っている場合でその金額の入力欄があれば、正直に申告しましょう。家族所有の持ち家の場合は、自己所有よりも評価は低いですが、申込者本人の経済的負担が少ないと判断できるため、審査では意外にもポジティブな評価を受けます。最も評価が低いのは住み込みですが、特に審査に大きく悪影響をもたらすわけではないので住み込み先の住所を使ってそのまま申し込んでください。
世帯人数
世帯人数とは、同じ生計で暮らしている人数のことです。簡単にいえば、家族の人数です。世帯分離している場合は、申込者と同じ生計で暮らしている世帯人数を入力しましょう。家族が何人いるかを確認する項目なので、返済能力の有無を判断する要素の一つとなります。一般的に世帯人数が多いと返済能力が高いと見なされますが、大家族などあまりにも世帯人数が多すぎると経済的な負担が大きいと判断されることがあります。例えば、あなたが子供が8人いる10人家族を支える専業主婦であるとすると本人収入がなく、夫の収入が高くても支出もかなり多いと判断できますのであなた自身の返済能力は乏しいと判断される可能性が高いです。
世帯収入
世帯人数全員の収入の合計を月または年単位で入力します。しかしながら、いくら血の繋がった家族でも収入を聞くことは失礼なので、近年は世帯収入の申告を求めるカード会社は減ってきています。なぜ世帯収入の申告が必要な場合があるのかというと、申込者本人に収入が全くない場合、世帯収入から返済能力の有無を判断していくことになるからです。特に学生や専業主婦といった申込者本人に収入が少ないorない方にとっては重要な項目となってきます。世帯収入が全くないということはないでしょうが、世帯収入があまりにも低いといくら審査の甘いクレジットカードでも学生や主婦がクレジットカードを作るのは難しくなってきます。
入居期間
現在、お住まいの住居の入居期間のことです。例えば、賃貸物件に4〜6年と比較的長く入居されている方は、家賃や光熱費を滞りなく支払うことができて生活に困っていない、と判断でき、返済能力が高いと判断できます。ただ、引越しをして間もないタイミングでクレジットカードを申し込む場合もありますので、単純に入居期間だけで返済能力の有無を判断することは難しく、近年はそこまで大きく審査結果を左右する項目ではなくなっています。引越しは誰でもするものですから、入居期間が短いことがマイナス査定になることもほぼないです。ただ、入居期間は15年以上になってくると評価はすごく高くなる傾向がありますので武器として活かすことはできます。
ローンの有無
住宅ローンや自動車ローンというと、少し聞こえがいいですが、ローンは言ってみれば借金の一種です。一般的には、借金はないほうが信用度は高いと言えます。しかし、例外なのが住宅ローンで、厳しい審査に通過しなければならないので、住宅ローンの審査に通る人=信用度がある、と捉えられる場合が多いです。実際のところ、住宅ローンや自動車ローンは審査にネガティブな影響を与えないのでそこまで心配はしなくて大丈夫です。一方で、信販・カード会社、消費者金融からの借入があると、少額でも審査に悪影響を及ぼす可能性が高いので注意が必要です。“一般的な”ローン以外の借り入れがある場合は完済してからクレジットカードを申し込んだほうがいいです。
ブランド選択
「VISA」や「JCB」「Mastercard」といった国際ブランドからお好きなものを選択することになります。選択できるものなら、「VISA」がおすすめです。クレジットカードによってはVISAは即日発行が可能なのに、JCBでは即日発行できない、といった事例があるように、JCBは審査に時間をかける傾向にあるためです。審査時間が短いほうが審査は簡易的だと判断でき、審査難易度は低いと判断できます。JCBは日本発のブランドですが、海外では一部利用に困ることシーンがありますし、加盟店手数料の高さから国内でも導入を避ける事業者がちらほらとあるので、よほどのこだわりがない限りは「VISA」をおすすめします。VISAは国内でも海外でも安心して利用できるので困ることはほとんどないです。ちなみにMastercardはVISAに次ぐ国際ブランドで、VISAと同様に世界中で安心して利用できるのでMastercardもおすすめです。
電子マネー付帯の有無
電子マネーが付帯できるクレジットカードが多くなっています。電子マネーを付帯するかしないかを自分で選択できる場合がありますので、電子マネーを利用したい方は付帯するといいでしょう。電子マネーの付帯の有無が審査に直接的に影響を与えることはまずありませんが、利便性の面から、電子マネーは付帯したほうがいいです。電子マネーの種類が複数選べるものもありますので、頻繁に利用するお店で使えるものを選ぶと良いでしょう。Apple Payに対応している店舗なら、SuicaやiD、QUICPayが利用できます。これらはポストペイ型といって事前にチャージの必要がない電子マネーで、クレジットカードの利用料金と一緒に後日請求されるタイプの電子マネーなのですごく手軽に使うことができます。
キャッシングの希望可能枠
クレジットカードによっては、キャッシング(現金の借り入れサービス)を設定できますが、ここはかなり重要な選択肢となることを覚えておきましょう。キャッシング枠を設定するとより高い返済能力を求められるため審査に時間がかかってしまいます。逆にキャッシングをゼロにすることで審査に通りやすくなる傾向があります。キャッシングを利用する目的がないなら、キャッシング枠を設ける必要はありません。審査に不安を抱えている方は、枠を設けない or 0円に設定することをおすすめします。ただし、キャッシングとクレジットカードの審査は別々なので、キャッシングの審査に落ちたからといってクレジットカードの審査に落ちるわけではありません。この場合、キャッシング枠ゼロでショッピング枠だけ設けられることになります。
リボ払いの設定
リボ払いは、月々の返済を一定額にする返済方法です。例えば、月1万円コース、月5千円コースなどを選択でき月々の負担額を減らせるので、出費が増えて支払いに困りそうなシーンで使われることが多いです。ただ、毎月の負担を減らす代わりに、リボ払い手数料を毎月上乗せする必要があり、支払総額は増えるため、結果的に返済に困る方が急増している返済方法のため、個人的にはあまりおすすめできません。稀に初期設定でリボ払いになっているカードがありますので、その場合は申込時に変更するか、申込後でも一括返済に変更することが可能です。ただ、初期設定でリボ払いが設定されているクレジットカードは審査に通りやすい傾向があるので、審査に不安を抱えている方には正しい使い方を学んだ上でならおすすめできます。それでも基本的には支払い方法を一括払いに変更して利用したほうが安全です。
貯蓄額
事例としてはあまり多くないですが、カード会社によっては貯蓄額の申告を求められる場合があります。ただ、貯蓄額が多いからといって審査でポジティブな評価を受けるわけではないので、ここは正直に申告して構いません。貯蓄が全くない方は、虚偽申告するぐらいなら、正直に「0円」「無し」と申告したほうがいいです。すべての項目において虚偽申告は審査においてネガティブな影響を与える可能性があるからです。正直なところ、カード会社がなぜ貯蓄額を知りたいのかは不明です。ただし、消費者金融系のクレジットカードの場合は貯蓄額が審査に影響を与える可能性はゼロではないかもしれません。
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