当サイトでは、クレジットカードについて様々な記事を公開していますが、「専門用語が多くてわからない」と感じている方もいるかもしれません。筆者は、多くの方にクレジットカードを作ってもらい、その便利さに気づいてもらいたいと思っていますので、今回は今さら誰かに聞くこともできない初歩的な疑問・質問にどこよりもわかりやすく解説していきたいと思います。
- 目次 -
- クレジットカードについて
- どういう仕組みになってるの?
- どこで作ればいいの?
- どうして年会費がかかるの?
- 国際ブランドって何?
- 未成年はカードを作れないの?
- サインはなんでもいいの?
- 暗証番号はいつ使うの?
- 解約はどうやってやるの?
- 支払いについて
- 使ったらどこに代金を支払うの?
- 請求はいつ来るの?
- 今月の利用分が今月中に確定されなかったのはなぜ?
- 光熱費や携帯電話の支払いにも使えるの?
- 引き落とし口座を作らないといけないの?
- 引き落としに手数料はかかるの?
- 自動引き落とし以外は選べないの?
- 返済日に残高不足のときはどうすればいいの?
- 審査について
- なんで審査があるの?
- 審査はどのぐらい時間がかかるの?
- 審査に落ちた原因は何?
- 勤務先は書かないとダメなの?
- 家族間で審査に通る人通らない人がいるのはなぜ?
- 利用可能枠ってどうやって決まるの?
- ブラックリストって何?
- スーパーホワイトって何?
- 分割払いについて
- ポイントについて
- セキュリティについて
- キャッシングについて
- 他のカードとの違いについて
クレジットカードについて
どういう仕組みになってるの?
クレジットカードの仕組みは思いのほかシンプルです。登場するのは、カード会社とお店(=加盟店)、そしてあなたです。あなたがクレジットカードをお店で使い、買い物をします。ここでは代金の支払いは発生しません。そこでお店はカード会社に代金の請求手続きをします。その結果、カード会社があなたに代金を請求(通常は自動引き落とし)することで、無事にカード会社からお店に代金が支払われる形となります。より正確にいえば、加盟店手数料と呼ばれるカード会社に支払う手数料を差し引いた金額をお店が受け取ることになります。
どこで作ればいいの?
クレジットカードは、ウェブ上もしくは店頭で作ることができます。以前は店頭申込で特に紙面による申込が主流でしたが、昨今は手軽さからウェブ申込が好まれています。実際にウェブ申込のほうがメリットが多いです。例えば、面倒なやり取りがないので即座に審査にかけられる、早いと5分前後で審査が終わる、間違いを自動検知するシステムが導入されているので入力ミスを即座に訂正できる、担当者に職業や年収などデリケートな項目を見られずに済む、といったメリットがあります。自宅にいながらスマホひとつで申し込める(もちろん外出先でも可)のでお忙しい方にもウェブ申込はおすすめです。
どうして年会費がかかるの?
クレジットカードには年会費がかかるカードとかからないカードがあります。年会費有料のカードの特徴は、サービス内容や付帯保険が充実していることです。例えば、年会費無料のクレジットカードと年会費5万円のクレジットカードを比較した場合、後者には前者にはないコンシェルジュサービス(ホテルや航空券、レストランの予約などお客様の様々な要望に応えるサービス)があり、これらを頻繁に利用される方は年会費を払ってでも利用したいと考えています。また、付帯保険にしても、前者は旅行損害保険が利用付帯であるのに対し、後者は自動付帯でさらに補償内容も手厚くなっているため、海外旅行の際も別途保険に入る必要がないです。年会費ビジネスによって利益を得るカード会社は少なくないので、多くのカード会社は本当は年会費をかけたいと考えています。
国際ブランドって何?
国際ブランドは、クレジットカードを世界中で使えることを示す役割を担っています。現在、国際ブランドとして名を馳せているのは、VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、銀聯(ぎんれん)の6つです。このうちJCBは日本発祥の国際ブランドとなっており、日本各地で利用できるようになっています。ただ、世界ではVISAとMastercardがダントツで高いシェア率を誇っているため、海外旅行を頻繁にされる方はVISAもしくはMastercardを1枚は持っておきたいのが現状です。American ExpressやDiners Clubは審査が厳しい傾向がありますので、ビギナーの方はまずはVISA、Mastercard、JCBあたりから狙っていくのがおすすめです。
未成年はカードを作れないの?
クレジットカードは原則として高校生を除く18歳以上から作れる決済カードです。つまり、未成年でもクレジットカードを作ることは可能です。ただし、未成年の場合は親権者の同意を得なければならないので、そのあたりを考慮する必要があります。現状、未成年でもクレジットカードは作れますが、未成年というだけで信用度が低いと判断されてしまうので、作れるカードは限られてきます。それでも、「学生専用カード」などの登場で未成年でもクレジットカードを持ちやすい時代になってきています。ちなみにデビットカードは早いところで15歳以上(中学生を除く)から作れます。プリペイドカードは年齢を問わず作れます。
サインはなんでもいいの?
クレジットカードの裏面に本人の署名をする欄があります。署名をされない方は意外と多いのですが、本来は対面決済時に署名がないと決済してはならないというルールがあります。一昔前までは署名されていないカードでも決済できたものですが、最近はルールが浸透してきたのか、署名をしていないと店員さんにその場で署名を求められることが多いです。署名は基本的に漢字でもローマ字でも、ひらがなでもカタカナでもいいのですが、決済時に署名と同じ書体でサインを求められるので、書き慣れた書体で署名およびサインをすることをおすすめします。多くの方は最初は漢字で署名しますが、漢字は時間がかかり次第に面倒になるので、ローマ字の筆記体で自分の氏名を書けるようになるとスムーズに会計を済ませることができます。
暗証番号はいつ使うの?
暗証番号は、カード申込時に設定する場合とカード受け取り後に設定する場合に分かれ、非常に大事な番号になってきます。注意したいのは、誕生日など誰かに特定されやすい番号を設定しないことです。主に対面決済時に暗証番号の入力を求められますが、例えば、暗証番号を誕生日に設定しており、あなたの誕生日を知っている誰かがその暗証番号で勝手にクレジットカードを使って決済してしまった場合、暗証番号の取扱を怠ったとして契約者であるあなたに支払責任が生じる可能性が出てきます。暗証番号は基本的に誰にも知り得ない番号として取り扱われますので、たとえ不正利用されようとも暗証番号が入力された時点で補償が受けられないことがありますので注意しなければなりません。
解約はどうやってやるの?
クレジットカードの裏面に記載されている電話番号、もしくは「○○カード 解約 電話番号」と検索して出てきた電話番号に電話をかけるとサポートデスクに繋がりますので、解約をしたい旨を伝えるとその場で解約の手続きができます。解約の際は、会員番号(カード番号)、氏名や生年月日、自動引き落とし先の銀行名と支店名、電話番号、住所などで本人確認をとりますので、各種情報をメモをしたものを手元に置いておくことをおすすめします。また、解約の際はカードの解約理由を聞かれることがありますので、適宜答えましょう。解約するとそのカードは二度と使えなくなってしまいますので、光熱費など毎月かかる費用の支払いに設定している場合は変更手続きをしてから解約するようにしましょう。
支払いについて
使ったらどこに代金を支払うの?
クレジットカードを作るときは、自動引き落とし先として銀行口座を指定します。なので、クレジットカード決済したら、後日、銀行口座から自動で引き落とされることになります(例:月末締め翌月26日払い)。ここで問題となるのは、引き落とし先を後で決めて、先にカードだけが発行されるパターンです。この場合、引き落とし先の設定をなるべく早くしなければなりませんが、中にはそれを忘れてしまって自動引き落としができない状況に陥る方がいます。自動引き落としできなかった場合は、カード会社から自動引き落としができなかった旨を伝えられ、再度、引き落とし日を設定されるか、振込用紙が郵送で送られてきます。振込用紙が送付された場合、銀行やコンビニで支払います。このような手間を考えると早めに銀行口座を指定しておきたいところです。支払いの遅延が長引くと信用情報にネガティブな影響を与え、今後、新しくクレジットカードを作るのが難しくなってくる場合があるので注意しなければなりません。
請求はいつ来るの?
請求がいつ来るのかは、締め日と支払日がカード会社によって異なるので、答えとしてはカード会社によって異なる、となります。あるカード会社は締め日が毎月15日で支払いが翌月10日、あるカード会社は毎月末が締め日で支払いが翌月26日といったように様々です。例えば、American Express(アメリカン・エキスプレス)の場合は、お持ちのカードによって締め日と支払日が異なりますので、カード単位で異なる場合もあります。特に覚えておきたいのは「支払日」のほうです。支払日に口座残高が不足していると「未払い」として扱われてしまい、信用情報に傷をつける原因になりかねないので支払日は確実に把握しておきましょう。
今月の利用分が今月中に確定されなかったのはなぜ?
締め日を月末と仮定し、月末の30日にクレジットカードでお買い物したが請求書を見ると翌月に決済処理がされていた、という事例があったとします。実はこのような事例はよくあります。なぜ、決済処理が買い物をしたその日ではないのかというと、お店側(加盟店)がクレジットカード会社への請求をするのが遅れたためです。30日にお買い物をしたのに決済処理されたのが翌月の1日だったとすれば、支払いはさらに1ヶ月先となります。もし、締め日が15日であったとしても同じで、15日にお買い物をして、16日に決済処理されたら、支払いは1ヶ月伸びます。こればかりはお店側の決済処理の方法に左右されますので仕方ないです。支払いが先延ばしになるので、むしろメリットだと感じる方もいるのではないでしょうか。
光熱費や携帯電話の支払いにも使えるの?
クレジットカードの種類にもよりますが、概ね、光熱費や携帯電話の支払いに使えます。ただ、電気・ガス・水道会社がクレジットカードの支払いに対応していない場合がありますので、その点は注意しなければなりません。携帯電話については基本的にクレジットカード決済が可能です。最近では、携帯電話会社が自社で発行しているクレジットカード(例:ドコモならdカードといったように)で決済するとポイント還元率が高くなる仕組みを導入していたりするので、携帯電話会社のクレジットカードを作るのも一つの手です。
引き落とし口座を作らないといけないの?
クレジットカードは基本的には自動引き落としであるため、銀行口座を用意する必要があります。口座との連携手続きよりも前にカードが発行された場合、後日、口座登録のための用紙が送られてきます。口座登録が完了するまでは振込用紙を用いて銀行やコンビニで支払うことになりますが、振込だと支払い忘れや遅延を起こしやすいので、なるべく早めに自動引き落とし先の口座を指定したほうがいいです。ただし、一部の地方銀行はクレジットカードの引き落としに対応していないことがあるので、その場合は、別の口座を引き落とし先に指定するか、新規に口座を作る必要があります。昨今、口座開設は非常にシンプルになっていますし、口座開設によるキャンペーンを実施していることもあるので、必要に応じて新規に口座を開設するのもおすすめです。
引き落としに手数料はかかるの?
クレジットカードの素晴らしい点は、ユーザーである私たちへの負担を極限まで減らしていることです。結論からいえば、引き落としの際に手数料はかかりません。銀行によっては口座維持手数料がかかる場合がありますが、これはクレジットカードとは無関係なので、一括払いでクレジットカードを利用する分には手数料はかからないと覚えておきましょう。ただし、分割払いやリボ払い、キャッシング、支払いの遅延による手数料はかかる場合がありますので、一括払い以外を選択する場合は手数料などをしっかりと把握したうえで利用するようにしてください。特にリボ払いやキャッシングは返済不能になる方が出るなど一部社会問題となっていますので、慎重な利用が求められます。
自動引き落とし以外は選べないの?
基本的には銀行口座を使った自動引き落としがクレジットカードの返済の基本形となります。カードの申込時に自動引き落とし口座の指定を同時に行う場合が多いですし、カード発行時は口座の登録が不要でも後日登録が必要になる場合がほとんどです。しかし、稀に支払い方法を自由に選べて、コンビニ払いが可能な場合があります。ただ、コンビニ払いは手間がかかること、支払いの遅れを引き起こす原因になりかねないことなどデメリットが多く、決しておすすめできる返済方法ではないので、よほど特別な理由がない限りは自動引き落としにしましょう。
返済日に残高不足のときはどうすればいいの?
クレジットカードで利用した金額分については基本的に自動引き落としになるため、たとえ残高不足であっても引き落としの手続きは行われます。手続きの結果、残高不足だった場合は、1.新たに指定された返済期日(自動引き落とし日)までに口座にお金を振り込む、2.カード会社が送付した振込用紙を使って振り込む、のどちらかになります。最も重要なのは、返済期日に返せないような金額は使わないことです。というのも、返済の遅延を何度も繰り返すと、CICやJICCといった個人信用情報機関という信用情報を扱う機関に「異動」という記録が残され、このレッテルを貼られることでクレジットカードやローン契約の審査に悪影響を与えるようになってしまうからです。
審査について
なんで審査があるの?
クレジットカードのおかげで私たちは代金を支払わずに商品を購入したり、サービスを受けられます。代金を一時的にカード会社に肩代わりしてもらうことになるため、カード会社としては信用がある方にしかカードを発行しようと思わないわけです。その信用度を確かめるために審査が必要になるのです。審査では、年齢や職業(雇用形態や勤続年数、年収など)や居住形態(持ち家?賃貸?その他?)など概ね30項目から点数付けし、合格基準点を満たしているかチェックし、さらにクレジットカードやローン契約の過去の利用実績=クレヒスを確認するために個人信用情報機関に信用情報を照会し、信用するに値するかどうかを判断し、それを審査結果に反映しています。信用度を点数付けするスコアリングシステムの登場で審査の精密度は上がっています。(参照:スコアリングシステムについて)
審査はどのぐらい時間がかかるの?
審査にかかる時間はカード会社によって異なります。例えば、カード会社Aはたった5分で審査結果が出たのに、カード会社Bは数日かかった、なんて場合があるように、審査に時間をかけるカード会社とそうでない会社に分かれます。審査を厳しく行うカード会社は、当然、審査に時間をかけます。例えば、銀行系のクレジットカードは審査が厳しいうえ、土日に営業をしていないなどを理由に審査時間がかかる傾向がありますが、信販系や流通系のクレジットカードは審査が甘いうえ、土日でも営業しているため、比較的、審査時間が短い傾向があります。ビギナーの方は信販系や流通系のクレジットカードを狙うのがおすすめです。(参照:クレジットカードの系統について)
審査に落ちた原因は何?
審査に落ちた原因は人それぞれですが、ある程度の特徴があります。例えば、過去にクレジットカードやローン契約で支払いの遅延をし、再三の催促があったのにも関わらず、遅延を繰り返したことがある方は、審査に落ちる可能性が非常に高いと言えます。他にも、家賃5万円の賃貸に一人暮らしの18歳学生アルバイトの方がいたとして、こういう方は誰がどう見ても生活に余裕がないことがわかるので、審査に落ちる可能性があります。とはいえ、審査結果を出すのはカード会社なので、同じ人でもカードAは落ちたのにカードBは受かったという事例があるように、カード会社およびカードのランクによって審査結果は変わるため、自分の属性に適したカード選びをすることが大事になってきます。(参照:クレジットカードの審査に落ちる原因)
勤務先は書かないとダメなの?
クレジットカードの申込書には必ずと言ってもいいほど職業欄があります。職業は申込者の信用度を調査するうえで必須項目になってくるため、お勤めされているのであれば、勤務先は必ず書きましょう。勤務先を書かずに個人事業主として届けることは可能ですが、個人事業主は審査において評価が低いため、会社に属しているのであれば、そのことを素直に申告したほうが審査でプラスに働く可能性が高いです。勤務先を書きたくないと悩んでいる理由は「在籍確認」があるからではないでしょうか。在籍確認は申込者が申告した勤務先に本当に働いているかどうかチェックする作業のことを言いますが、「○○様(申込者)はいらっしゃいますでしょうか」「現在、外出しております」←このやりとりだけで在籍確認はとれ、クレジットカードの審査である旨は会社にはバレませんので安心してください。
家族間で審査に通る人通らない人がいるのはなぜ?
家族間で審査に通る人通らない人が出てくるのは、同じ家族であっても個人個人の信用度は全く異なるからです。極端な例ですが、会社役員の勤続年数30年の持ち家を持つ父とパート歴10年の母、大学生寮で暮らすアルバイト歴半年の息子がいたとしましょう。三人とも個人信用情報機関にネガティブな記録はないとすると、信用度は父>母>息子の順番で評価されます。年会費無料で審査がそこまで厳しくないクレジットカードを三人が申し込んだとすると、父の合格率は80〜99%、母の合格率は50〜70%、息子の合格率は20〜30%程度となります。このように同じ家族であったとしても、雇用形態や勤続年数、給与の違い、また、居住形態の違いによって審査に通る人or通らない人が出てきてしまいます。一般的に年齢を重ねると信用度は上がっていき、30〜50歳をピークとし、定年退職をして年金生活に入ると信用度は徐々に下がり始めます。
利用可能枠ってどうやって決まるの?
クレジットカードの利用可能枠は、審査によって決められます。私たちは一人ひとり信用度が全く異なります。例えば、正社員で年収500万円自己所有の持ち家ありの方とアルバイトで年収150万円賃貸にお住まいの方とでは前者のほうが信用度が高いと判断されるのは明白で、利用可能枠も後者のほうが多くとってくれることになるでしょう。もう少しわかりやすく言うと、この人にはこのぐらいの利用可能枠を設けてあげれば無理なく返済できるであろう、と判断できる枠に設定されます。利用可能枠を多く取りすぎると返済不能な金額まで使ってしまう可能性があるので、返済能力を上回らないような金額設定をしています。
ブラックリストって何?
ブラックリストは、過去に金融事故を起こした方をまとめたリストのことをいいます。金融事故とは、過去にクレジットカードやローン契約で返済の遅延が長期的に続いていたり、返済不能による貸倒を引き起こした方を指します。大きく分けると、カード会社が単体で管理する「社内ブラック情報」と、個人信用情報機関が管理する「社外ブラック情報」に分けることができます。ブラックリストに載ると基本的に審査に落ちます。個人信用情報機関に情報開示をし、例えば、CICの開示報告書だと「異動」と掲載されているとブラックリストに載っていることになります。ブラックリストは金融事故の解消から5〜10年ほどで情報が消えますが、その間はクレジットカードやローン契約ができなくなるので注意しなければなりません。
スーパーホワイトって何?
スーパーホワイトは、過去にクレジットカードやローン契約の利用実績が全くない方のことをいいます。完全な白紙状態という意味からスーパーホワイトという言葉が使われるようになりました。スーパーホワイトが問題視されているのは、成人するとクレジットカードを作ったり、何らかのローン契約に迫られるのが通常だと考えられるためで、例えば、30歳を超えてスーパーホワイトであったりすると「申込者は経済的な余裕がなく過去にクレジットカードを作ったり、ローン契約をしてこなかったのではないか」と推測されてしまい、全く金融事故等を起こしていないのに信用度が低いと判断され、カード審査に落とされる可能性があります。一昔前に比べれば、スーパーホワイトへの風当たりは弱くなってきていますが、未だに過去の利用実績を重視するカード会社はあるので覚えておきたいものです。
分割払いについて
分割払いは手数料がかかるの?
まず知っておきたいのは、分割払いの定義です。3回以上に分けて支払いすることを分割払いとして定義しています。質問の答えですが、分割払いは基本的に手数料がかかります。ただし、カード会社や分割回数によって分割手数料が異なってきますので、一概にいくらかかるのか明言することはできません。目安として年率15〜18%ほどの手数料がかかると覚えておきましょう。例えば、年率18%の3回払いで15万円のお買い物をした場合、分割手数料は1回目2,219円+2回目1,479円+3回目739円=4,437円となり、合計支払額は15万4,437円となります。年率とは1年間お金を借りっぱなしにした状態でかかる利率であるため、短期間で返済できるのであれば、実際には思ったほどの金利手数料はかからないことがわかると思います。ちなみに2回払いの場合は分割手数料がかからないので、手数料をとられないためのテクニックとして覚えておくと良いでしょう。
リボ払いって何?
リボ払いは分割払いの一種ですが、通常の分割払いと大きく異なるのが毎月の支払額を自分で決められることです。毎月の支払額を数千円程度から一定に設定(例:3,000円コース、5,000円コース、10,000円コース)することができるのがメリットですが、毎月の返済額が少ないと長期間返済していく必要があり、その分、手数料が多くかかってきますので、毎月の負担は抑えられますが支払総額は増え、結果的には損をしてしまう可能性が高いことから、リボ払いは避けるべきと警鐘が鳴らされています。実際にリボ払い経験者の中には、返済不能に陥り貸倒を起こしてしまった方は多いです。リボ払いは便利な一面もありますが、金銭感覚を狂わす原因になりかねないので注意しなければなりません。
割賦枠とは何?
割賦枠とは、分割払いやリボ払い、ボーナス払いといった1回払い以外のショッピングの利用可能枠のことです。そもそも割賦とは、代金を一回で支払わず毎月一定額ずつ払う方法のことをいいます。割賦枠は割賦販売法という法律によって定められており、申込者の収入などから支払可能見込額を算出し、カード会社側によって金額が設定されます。例えば、ショッピング枠は50万円でそのうち割賦枠は20万円となると分割払いとして処理できるのは20万円までで、割賦枠の20万円を超えた利用分については自動的に1回払いとして処理されてしまいます。
ポイントについて
ポイント還元率って何?
ポイント還元率とは、カードで決済した金額に対して受けられる一定の還元のことです。具体例で説明すると、ポイント還元率1%のカードがあった場合、100円に対して1%の1円分が還元されます。ただし、実際は1円ではなく1ポイントとして貯まることになります。ポイント還元率1%なら1,000円の利用で10ポイント、10,000円の利用で100ポイント...といったように利用金額が増えるとそれだけ多くのポイントが還元されます。ポイント還元率0.5%なら200円の利用で1ポイント、2,000円の利用で10ポイント...となります。当然ながら、ポイント還元率が高いほうが効率よくポイントが貯められます。
ポイントは何に使えるの?
還元されたポイントは様々な用途に使えます。商品券や電子マネー、ショッピングサイトで使えるポイント、対象商品(例:家電)などに交換することができます。ポイントの交換レートはカード会社によって異なるので、クレジットカードを作る際は交換先とその交換レートもチェックしておくといいでしょう。商品券なんかはデパートや量販店のみでしか使えない場合が多いですが、電子マネーになると様々なシーンで使え、今では現金と同じぐらい幅広い用途に使えます。ポイントを交換する際は交換レートを比較して、よりお得な交換先を見つけてみましょう。ポイントの交換はクレジットカードを持つ上で楽しいことの一つです。
ポイントが貯まらないときがあるのはなぜ?
原則、クレジットカード決済をした際にはポイントが付与されるはずなので、利用した金額分相応のポイントが還元されない場合はカード会社に連絡して確認をとってみましょう。ただし、こんな場合はポイントが付与されない可能性があります。それが「100円で1ポイント付与」と明記されている場合。この場合、99円をカード決済した場合はポイントが付与されないことになります。ただ、現実的に何ポイント獲得できているかを随一細かく確認している方は少ないと思いますので、毎月しっかりと利用明細をチェックし、利用金額に対し明らかにポイント付与が足りない場合はカード会社に連絡するといいでしょう。
セキュリティについて
セキュリティ面は問題ないの?
クレジットカードを持たない層から「セキュリティが不安」との声がよく挙がります。クレジットカードは会員番号や有効期限、セキュリティーコードだけでネットショッピングできてしまう特性があるので、もし落としてしまったりしたら勝手に使われる可能性はあります。また、カードを利用したお店がハッキングされてしまいカード情報が漏洩する可能性もあります。しかし、クレジットカードには紛失・盗難保険があり、身に覚えがない不正利用は補償されますし、昨今はトークナイゼーションと呼ばれるカード情報を乱数生成し別の文字列に置き換える技術を用いるなど、漏洩対策にもかなり力を入れているため、そこまで大きな不安を抱かなくても大丈夫です。
不正利用されたらどうしたらいいの?
クレジットカードを保有する上で最も心配なことの一つは、不正利用されることではないでしょうか。まず知っておきたいのは、不正利用された場合は、基本的に補償されるということです。これはクレジットカードに紛失・盗難保険が自動で付帯されているためです。クレジットカードを作った時点でこれらの保険が付帯されますので、落としたら二度と返ってこない現金よりもむしろ安心して使えるようになっています。不正利用を補償してもらうために、私たちは不正利用に対してしっかりと対処しなければなりません。まず、紛失したらカード会社に必ず連絡を入れることが大事で、不正利用されたことが発覚した場合は警察署への連絡も必要になってきます。また、クレジットカードを他人にむやみに預けたり、暗証番号を含むカード情報を教える行為は不正利用を助長する行為として捉えられ補償の対象外となることがあるので、クレジットカードの契約者本人が管理する必要があります。
キャッシングについて
キャッシングって何?
キャッシングは、クレジットカードを使って現金を借り入れる機能のことです。ショッピング枠とは別にキャッシング枠が設けられ、その枠内(例:キャッシング枠10万円なら借り入れは10万円まで)でATMやCDを使って現金を借り入れることができます。キャッシングで借り入れた金額は自動引き落とし、または銀行ATMやコンビニで返済することができます。キャッシングを利用した際は、利息手数料がかかります。利息手数料は「借入残高×実質年率÷365日×借入日数」で算出でき、この利息手数料を上乗せした金額を返済します。シミュレーター等で返済額をチェックできるので事前に確認しておくことが大事です。繰り上げ返済が可能な場合があり、繰り上げ返済すると利息手数料を抑えられるので引き落とし日よりも早く返せそうなときは繰り上げ返済を利用するといいです。(参照:クレジットカード付帯のキャッシング機能について)
キャッシングっていつ使うの?
キャッシングは現金を借り入れる機能なので、現金をすぐに用意できないときに使われる方が多いです。例えば、月の半ばに引越しをするが給料日が月末なので引越し代の5万円を用意できない、なんて場合にキャッシングを利用すると5万円を即日用意することができます。他にも、海外でキャッシングを利用すると現地通貨で受け取ることができるので、そのまま外貨両替ができ、しかも、空港や両替所で外貨両替をするときよりも手数料が安く済む場合があるので、海外旅行のときに使える両替テクニックとしてキャッシングを利用される方もいます。ちなみに繰り上げ返済がネット上で手続きが可能な場合は、なるべく早めに繰り上げ返済を設定してあげると手数料をより安く抑えることができます。いずれにせよ、キャッシングはクレジットカード利用の中で最も計画性の求められる利用法なので、わからないことはしっかりとリサーチしたうえで計画的に利用しなければなりません。(参照:海外でキャッシングを使うときのテクニック)
キャッシングが使えないのはなぜ?
クレジットカードを使ってキャッシング機能を利用するには、そのクレジットカードにキャッシング機能を付帯させる必要があります。カード申込時にキャッシング機能を不要とした場合や、キャッシングの審査に落ちた場合は、キャッシング機能を使うことができません。クレジットカード付帯のキャッシング機能を使いたい場合は、キャッシング機能の追加手続きをするか、新規にクレジットカードを作るときにキャッシング機能を付帯させる必要があります。なお、キャッシング枠はショッピング枠とは別枠となり、少し厳しめの審査が必要になりますので、クレジットカードを持っている方がすべて使える機能ではありません。また、キャッシング機能が付帯しているのに使えない場合は、キャッシング枠を既に使い切っている可能性があります。キャッシング枠を使い切った場合、完済後でなければ枠は復活しません。それか増枠申請をする必要があります。
他のカードとの違いについて
同じカード会社からいくつもカードが出ているのはなぜ?
同じカード会社が複数のカードを発行しているのはよくあることで、一般カードと高ステータスカードに大きく分けられます。一般カードは最もスタンダードなカードのことで、年会費無料のものが多く、年会費有料でも高くて3,000円前後に留まる、一般的な属性の方を対象としたカードです。高ステータスカードは年会費有料で安いものだと5,000円前後、高いものになると十数万円もするゴールドカード・プラチナカード・ブラックカードと呼ばれるステータス性の高いカードのことで、一部の優秀な属性の方を対象としたカードです。一般カードよりも高ステータスカードのほうがサービスや補償内容が充実しており、デザインやカード素材に高級感があるなど保有によるメリットが多いため、年会費をそれなりに出してでも金額相応のサービスや補償を受けたい人、ステータス目的でカードを持ちたい方を対象に様々なカードが用意されています。
キャッシュカードとの違いは?
キャッシュカードは預金や入金、振込を目的とした金融機関が発行するカードのことです。多くの方はお給料をもらうときに銀行口座への振込を申請しているはずです。その振り込まれたお給料を引き出すためにはキャッシュカードが必要で、どこかに振込をする際にもまたキャッシュカードが必要になります。手元にある現金を銀行に預けたいときもまたキャッシュカードが必要になります(厳密に言えば通帳と印鑑だけでもOKですがキャッシュカードであればそれ一枚で大丈夫です)。一部量販店ではキャッシュカードでの決済が可能だったりしますが、クレジットカードのように一旦カード会社に返済の肩代わりをしてもらい後日返済する(自動引き落とし)というわけにはいかないので、全くの別物として考える必要があります。
デビットカードとの違いは?
デビットカードは銀行口座と直結した決済カードで、クレジットカードのように実店舗およびインターネットショッピングの決済に使うことができます。クレジットカードとの大きな違いは、銀行口座と直結しているので決済時に即座に引き落とされることです。つまり、口座残高以上の品物やサービスの購入はできないということ。また、分割払いができなかったり、光熱費のような自動引き落としには非対応、ガソリンスタンドや高速道路料金の支払いなど一部使えないシーンがあります。それでも銀行口座を保有できる方なら基本的に誰でも審査なしで作ることができるので、クレジットカードを作れなかった方でも作れる決済カードとして人気になっています。VISAやMastercard、JCBなど国際ブランドと提携しているものであれば、それぞれの加盟店でクレジットカードのように使うことができ、それほど不便は感じません。デビットカードでかつキャッシュカードとしての役割を担っているものが多く、そのカードで銀行口座の管理や振込をしたり、決済カードとして利用できるため、1枚に多くの機能が集約されています。
プリペイドカードとの違いは?
プリペイドカードは事前にチャージをすることでチャージした金額分のみ決済できるカードのことです。クレジットカードやデビットカードは銀行口座を保有する必要性がありますが、プリペイドカードは口座さえ不要なので審査なしで誰でも作ることができます。プリペイドカードは決済カードの中で新規作成の障壁が最も低いカードといえるでしょう。それでもVISAやMastercard、JCBといった国際ブランドと連携しているものがありますので、それぞれの加盟店で決済できるなどデビットカードと遜色なく使えます。プリペイドカードによってはポイント還元を受けられるものもあり、クレジットカードと同じぐらいの還元率を誇るカードもあるため、予想以上に効率よくポイントを貯められる決済カードとして人気となっています。ただし、チャージした金額分は基本的に返金ができないので、その点だけご注意ください。